無題放免

バンドやってます。

高原の小枝を大切に

2006-05-29 | つれづれ
我が心のベースの先生として、加部正義さんをあげねばなるまい。
恥ずかしながらその存在を知ったのはJohnny.Louis & Char。T師匠の兄上であられるCharさんは私が子供の頃、歌謡曲のアイドルだった。毎週テレビ(言わずもがなの「銀座NOW」)でエレキギターをかき鳴らして歌謡曲とはいえロックバンドを見たことは、かなりの衝撃だった。それも日本語で。いろいろあって歌謡界と無縁のロックバンドとして出発したのがJL&C。高校2年の時だった。クラスの奴が「Free Sprit」を見に行っていてどえらい感激していたのでその後すぐにやった神奈川大学オールナイトロックフェスティバルに出演したので級友と見にいったのだ。今思い出してみるとこの神大オールナイトロックフェスティバルの出演者が凄かった。「スペース・サーカス」「宗次郎」「RCサクセション」「JL&C(5人バンド)」「クリエイション」「金子マリ&バックスバニー」(メンバーが体調不良とかで出ては来なかった)ちゅうてんこもりの出演者。これが1,500円くらいで見れたのだ。いい時代だった。16、17歳が大学生のお兄さんに混じってビール飲みながら一晩中ライブ三昧。たぶんこれが不良の第1歩だったのだろう(笑。もちろんお目当てはCharさんのバンド。
「相撲取り!」。
大袈裟じゃなく俺はここで人生を左右するバンド・人物を見てしまうのだ。それは「RCサクセション」と加部正義というミュージシャン。RCサクセションはまた別の機会にここに書こう。そう、あの大名盤「ラプソディ」がでたばっかの頃だ。当然、見るのも聞くのも初めて。てか、知らなかった。行く前になって下調べをした程度。「僕の好きな先生」なんて歌ってたフォークグループとしか認識なし。が、ステージが始まったとたん、見たことも聞いたこともないロックンロールショー。日本にストーンズが居た!と衝撃。
これはおいといて加部さんだ。ベーアンの前に立って適当に飄々とベースを弾いてるだけでロックな佇まい。それでいて出てくるのはギターなんか吹っ飛ばすような凄いフレーズにゴリゴリ感。ぶっといのにスピード感のあるベース。もう完璧だ。バンドの音、曲の雰囲気を決定付ける完璧なベース。
この頃、俺はまだギターを弾いてる頃。一緒にいった級友はベース弾きだった。ただ、ベース自体には興味があったのでベースも隠れて弾いていた。別に隠れなくてもいいが。高校生の時はギターとベースを両方弾いていたのだ。ギターから転向したベースなので2フィンガーがやたら難しい。スラップなぞもってのほか。仕方なくピックで弾いていた。でもやはり出したい音が出ない。早いフレーズやら難しいフレーズやらは弾けるようになるのだがいい音がしないのだ。だから歪ませてごまかしていた。その頃コピーしていたのはティム・ボガート。そんなところに加部さんがベースを何実にピックで弾いていたのだ。それこそ自分が出したい音で。
というわけでライブに行きまくりどんなふうに弾いているか盗み、ビデオがあればポジションを確認しとピック弾きベースを極めようと精進したもんです。結局わからなかったけど。自分のベースを持っていない人なので暫くすると違うベースを使っており楽器にあわせて弾き方がまったく違っているのだ。意識しているのか無意識なのかわからんのだけど。加部さん本人に聞いても「適当」とだけ答えが返ってくるのだろうな。あと、その日の気分もあるんだろうと勝手に解釈している。基本的にはどんなベースでもブリッジ側をピックで割と柔らかく弾いているのが多い。しかし、弦に当たる瞬間はピックの先で適格に素早く振り抜いている。この弾き方はギターだろうがベースだろうが同じ。理に適っているのだ。まさしく「適当」。適当とはこういうことをいう。
てなわけで、高校生以来俺はベースのピック弾き道を邁進しているのだ。1人くらいこんな奴がいてもいいだろう。
他にベースのピック弾きプレイヤーというと、ジャック・キャサディ、アンソニー・ジャクソン、スティーブ・スワロウ、ノエル・レディング、メル・サッチャーetc...といるが、やはり加部さんとはベースを弾く立ち位置が違う。音抜け感、クリア感を出す為に弾いているわけでもなく、パワー感を出す為に弾いてるわけでもなくという微妙な位置。
さて、俺はどのような意味でピック弾きをしているのかというと、これがよくわからん。今じゃピック弾きの方が楽なのは確かだ。てか、2フィンガーが苦手という理由もある。いわんをやスラップをや。

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2 コメント

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おお、 (Ara)
2006-05-31 23:54:55
いつの間にこんな話題が。これは書かねば。(笑)

僕も※さんと似たようなベースの生い立ちを歩んでますね。一時期、色々できなアカンと思って、指やスラップも挑戦しかけましたが、バンドのギタリストに、指で弾いて見せたらカッコ悪いって言われたりして、すぐもういいや、って。その結果すごくツブシの効かないベーシストになってしまいました。音もああいう音で弾いてないと気持ち悪くて。まあでも、もうよっぽど必要に迫られない限り、ずっとこれで行くでしょうね。それでいい、と思わせてくれる人です、このお方は。
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おおお (※さん)
2006-06-02 22:03:59
実はね、ほんとのこと言うと加部さんの凄さを見たのはこのすぐ後。

今はなきシェルガーデンというライブハウスのこけら落としのシークレットライブがあってゴールデンカップスが1晩だけやったんです。関係者だけのライブに無理矢理入れてもらって。

そこであの伝説のリードベースを見たんです。ミッキーさんが演奏してようがエディさんがスクイーズしてようと加部さんのベースはんなものぶっ飛ばしていた。

His Bass Play Like a Guitar SOLO!でもロックベースの神髄。



あっ今秋の名古屋行きはなくなってしまいました。すんません違う現場が入っちゃいました。残念。

また来春。
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