本当の父親なのかと蹴る赤子
幾夜の月が湖底にごろと沈んでいる
神童のおもちゃ箱の隅に余寒
もう誰も拾わない転がる蜜柑
花首切られ俄かに人の華となる
無が八分欲が二分にて霜に発つ
残暑沸くフラスコの底双子泣く
コスモスにやや咎められつい詫びる
安宿の電灯垂れて垂れる蜘蛛
自己紹介
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