mimi日和

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鏡に映る自画像に

2020-10-04 21:18:00 | 

こんにちは。

詩人 MIMI です。

原田マハさんの 「異邦人」 

その中で 画家たちが自画像や肖像画を描くシーンがあります。

画家の方たちは モデルとなる人物の容姿も

しっかりと表現されているそうですが

表情や仕草 会話した感じなどで

内面もしっかりと表現されているそうです。

自画像を描くときは、鏡越しに自分と対峙しながら

目をそらすことなく

表現者として描いているようです。

 

人間失格や走れメロスなど

色褪せることのない太宰治の作品も同様

内面をむき出しにした私小説も

自画像と同じようなのではないでしょうか。

 

ということで、表現者のはしくれとして 

 

鏡に映る自画像に


恨めしい右目
卑しい左目を睨みつけ
目の下の色の悪さに嫌悪を抱き
眉の大きさ形は良しとし
だらしのない鼻はつまみたくなり
青白くこけた頬
隠しきれないみすぼらしいに
目も当てられず
健康とはいいがたい色黒の厚い唇に
腹の黒さがにじみ出ていると実感する
これが 私の顔だとは
信じることが恐ろしい
死んだ魚の眼のようなくすんだ瞳
鏡に映る自画像に
哀れみの言葉を贈るなら

これがあなたの顔だとは
正直に生きてきたことを知っていますから
信じることができません
これがあなたの本当の顔ならば
あなたは生き方を変えなければなりません

 

 



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