こんにちは。
いつも訪問ありがとうございます。
詩人 MIMI です。
ショートショートを書きました。
楽しんで頂いたら うれしいです。
僕の相棒
僕には大切な品物がある
石コロだ
8年くらい前かな
長瀞のライン下りを体験した日
写真を撮ろうと思ってね
岩畳の上にバックを置いた時に
紛れ込んだ物だと推測している
見つけた時は会社のオフィス
ミニトマトくらい大きさがあったから
あとで外にと思ってポケットの中に
はじめは捨てようと考えていたけど
ぐるぐると都会の街
見渡してみなよ
すっかり きれいになってしまって
ゴミもなければ石コロもない
よくわからないけど
無性にさみしくなってね
足があるわけではないけど
理由があって僕のバックに紛れ込んだと思うと
哀愁って感情が芽生えてね
ちょっと 付き合ってやるか
そう思ってからずっと
ズボンの左側のポケットがお気に入りみたいだ
蜂の巣の入口みたいに窮屈な思いして
満員電車に乗り込んだ時
ポケットの中の石コロを握ると
船での長瀞の川の流れを感じることができ
机のパソコンの画面と何時間も対峙している時
ポケット中の石コロに触れるだけで
ロープウェイに乗って宝登山の
山頂から眺めた長瀞の風景を思い出したり
たまに考えてしまう
ズボンのポケットに穴が開いた時の事を
コロコロ 僕の元から離れて行ってしまうのではないか
だから新調するズボンは
ポケットの作りがしっかりしている品物を選んでいる
僕には最近 伴侶ができた
もちろんお前も紹介してある
彼女は あなたらしい
そう言って笑ってくれた
子供っぽいって失望されなくて良かったよ
そして 彼女は良い提案をてくれた
明日 長瀞に行って
石コロのお相手探しに行きましょうって
それは 私のポケットの相棒にさせてと
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