亡くなったK君のことを考えれば色々なことが頭をよぎる。命日の12月25日と言えば2005年の中央競馬のファイナルの有馬記念(GⅠ)があった日ではないか。競馬を唯一の楽しみにしていたK君は前日から予想紙を買って予想していただろうか。あるいは外に食べに行くことができないくらい病に侵されていたのだろうか。
彼は40代から歯槽膿漏で歯が全くなかった。入れ歯をやれよと勧めても歯医者に行こうともしなかった。入れ歯をしなければ老けた感じに見えて知らない人は、もうすぐ定年かと言っていた。歯医者に入れ歯のことを聞いたのだが歯をいれずに1年もほっておくと入れ歯を体が受け付けなくなるそうだ。歯なしで食べるとなればおのずと麺類が多くなる。家ではカップ麺が主流であったと聞いたことがある。こんな食生活を20年近くやっていれば体力もつくはずはない。
在職中度々顔にブツブツが出来ているのを見て病院に行って診てもらえよと言っても行かなかった。行けば医者から悪い所を指摘されるのがいやだったのか仕事に徹したのかどちらかである。彼は経理一筋だったので仕事に対してはかなりシビヤであった。彼にしかられ女性が泣いているのを何度か見たことがある。経理の仕事はなあなあでやっていては税務署の調査がはいれば、たちまち会社は新聞ざたになってしまう。
K君は服装には無頓着で会社の作業着を洗濯しないで何ヶ月も着ていた。同じグループの女性が私に「ゆみちゃんは同期でしょう。そばに行くと悪臭がするので着替えるように言って」と苦情を言ってきたがそんなことはなかなか言えないものだ。女性のあいだではニックネームを「きたないさん」と呼んでいた。そのうち女性陣も辛抱できなくなり他の職場の我らの同期のT君に言いつけた。即刻T君は新品の作業服を自前で購入し彼の所に持参した。その場で着替えさせられ周りの女性はニコニコ顔であった。後でT君に思わず有難うと言った。
物静かなK君であったがスナックへ行けばカラオケが好きでよく歌っていた。競馬で勝っておごってくれる彼に対して、N君は「我々がこうやって遊んでやってKも嬉しいのと違う?」といつも言っていた。私もそうだよなと同調した。
昨年の5月に大阪南で下期に定年なった者を祝う宴会15人くらいでやった。東京、石川、海外から参加者があり、そのとき彼に参加しないかと電話をしたが枚方までは行けるが大阪まで行く体力がないと断った。何を軟弱なことを言うかとなじったが参加しそうもないので諦めた。参加してくれたらよかったのになあ・・・。
この所、競馬は自宅でのネット競馬なので昨年淀競馬場で彼に逢ったのは年始めに1回きりだったかもしれない。永遠に逢えないかと思うと寂しさがこみあげてくる。お~い元気にしてるか~。
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