yuzuの記

優しい風に誘われて

2009年、乗鞍岳 ツキノワグマ襲撃事件

2024-08-18 07:14:12 | 

 

 

 

今回は乗鞍岳頂上にほど近い畳平で1泊しましたが

 

山荘なのでいろいろな制限があり面白い体験でしたよ。

 

バスターミナルに着いて歩いて数分の宿に着くと

 

5組ほどの宿泊客はオーナーから説明を聞きます。

 

宿はバストイレなし、洗面所共用、暖房は小さな電気ストーブ1個

 

電力も少ないのでPM10.00には全館電気が消えます。

 

狭い部屋ですが個室というだけ贅沢でしょうか。

 

山では相部屋、雑魚寝なんてよくあることですね。

 

テレビも無く寒いのでPM5.00前には毛布にくるまって

 

疲れていたのか、AM3.00前まで爆睡して起床。

 

そこから45分かけて大黒岳に向かうことにしたのですが

 

結果は前述のような状況でした。

 

天候はドンピシャで願い通りにはいかないものです。

 

ただ この時期にだけ味わえる自然の出迎えは嬉しかったですよ。

 

 

日の出後に明るくなった大雪渓の道路には

 

人の姿がだんだんと見えてきました。正面は大黒岳。

 

ご夫婦らしいふたりがカメラを提げておられたので

 

「おはようございます。日の出は撮れましたか?」とご挨拶。

 

「はい、何とか あなたもいいのが撮れましたか?」

 

「それなりですがやっとやっとでした」

 

 

明るくなった道路わきにはあちこちにコマクサが

 

こんな環境でよく頑張ってるネ~ 。

 

 

< 乗鞍岳クマ襲撃事件 >

 

さて、宿に帰る道々、この景色の中であの惨劇が起きたのかとよぎるものがありました。

 

写真は左からバスターミナル、銀嶺莊、パトロール小屋です。

 

2009年9月、午後2時頃このターミナル付近には連休でもあり

 

このエリアに1000名ほどの観光や登山の人たちがいたのですね。

 

運行中のバスの運転手さんが大黒岳の上の方から物凄いスピードで

 

駆け下りて来るクマを目撃したのです。

 

そして、惨劇が始まりました。

 

興奮気味のクマは次々と人を襲い

 

周りにいた人たちは石を投げたりして助けようとして応戦。

 

中にはクマに襲われた妻を助けようとクマの頭に杖を振り下ろした人も・・

 

この人は後に大掛かりな手術を何度も受けるほど

 

顔を襲われ右目を失い顔面を大きく損傷しました。

 

クマはいよいよ興奮してバスターミナルのほうへ

 

わたしの泊まった山荘にもなだれ込んだのですね。

 

山荘のオーナーさんは客を避難させたり職員とバリケードを張ったり

 

クマに身を呈して戦いに挑みました。

 

父親がクマに襲われているのを見たオーナーの息子さんは

 

間に割って入り助けようとします。

 

そこに軽トラックが突っ込んでクマはバスターミナルのほうへ。

 

こちらでも職員さんはじめそこにいた人たちが必死に戦いに挑みます。

 

居合わせたバスやタクシー、パトロールの車が

 

いっせいにクラクションを鳴らしてもクマは動じず荒れ狂うばかり

 

職員が消火器を近くから噴射して、驚いたクマはパトロール小屋に逃げ込んで

 

ここでクマは閉じ込められるのですが窓を壊して逃走。

 

3時間半にわたりクマの襲撃は続きましたが

 

最後は猟友会によって処分されました。

 

結果10名以上の人がクマに襲われて負傷、重傷者多数。

 

救急搬送も2710mの山岳地ですから困難を極めたようですね。

 

よくクマとの共生を模索するべきだとの意見も聞きますが

 

このような事態には難しくも思えます。

 

そもそもどうしてクマはあんなに激怒し興奮していたのか

 

何故人間を敵とみなして次々と襲ったのか

 

原因の大元は大黒岳の山頂に何らかの出来事があったようです。

 

山でクマよけの鈴とか笛とか効果があるのか不安になりますね。

 

いよいよのときには、山の知り合いによるとクマよけのスプレーが強力で

 

唯一、効果が期待できるとの事でした。

 

この時、バスターミナルエリアにいた人たちは

 

一丸となってクマとの闘いに全力を尽くしましたが

 

改めてその勇気と行動に深く心打たれることです。

 

今、全国でクマの目撃情報が続いてきます。

 

極力近づかない事、刺激させないことが大切のようですね。

 

 

そんなこんなで下山する時が来ました。

 

山に行く度、いつも戒めが増えていくように思えます。

 

人に迷惑をかけないよう、無理な行程は組まない事、

 

そんな事を思いながら、乗鞍高原に向かって下りるバスに身を委ねます。

 

 

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白馬岩岳にて

2022-02-28 12:02:30 | 

 

 

ちょっと休憩と思っていたらもう2月が終わりそう・・・

撮りためた写真の鮮度が落ちてしまいますね。

で、今日は年末に訪れた白馬岩岳です。

 

 

ゴンドラ「ノア」で一気に上がっていきます。

時折青空が垣間見えていましたが

その2.3日前まで降った雪で樹氷が綺麗ですね。

 

 

まわりの山々が見渡せて壮観です。

 

 

見える近くのスキー場ではスキー客の姿が

ほとんど見当たらず ?? でした。

 

 

「ノア」を下りて木立の雪道を8分ほど行くと

ここで人気の展望台に着きます。

1289mのせり出したデッキからは真正面に

白馬三山」と呼ばれる白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳を含む

北アルプスの大パノラマが広がってそれは圧巻ですね。

あいにくこの日は雲が厚く覆って来て

絶景のマウンテンビューとはなりませんでしたが

また次に期待しましょう。

 

岩岳はスキー客はもちろん、歩いて山岳ビューを楽しむ人も

ワンちゃんも「ノア」に乗れるので

ペットと雪山散歩している人も多く見かけます。

ただ雪が深い所もあるので

スノーブーツで行かれるのが良いでしょう。

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白馬二景

2021-02-15 09:15:53 | 

 

白馬の冬の代表的な風景、二景です。

ひとつは大出のつり橋からの白馬連峰、

もう一つは松川橋からの白馬連峰です。

 

「 大出のつり橋から 」

 

 

 

「 松川橋から 」

 

 

 

心までかじかんでしまいそうな雪の日も

みんな頑張っていると思えば

私も 負けないぞ、頑張るぞと鼓舞していた頃の

気概が蘇ってくるような気がします。

 

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白馬岩岳にて

2021-02-12 07:33:05 | 

 

 

白馬三山とは白馬岳 、杓子岳、白馬鑓ヶ岳を言いますが

その周りを取り囲む山岳を白馬連山と称します。

 

 

この白馬三山を正面に見据えて

南北に広がる北アルプスを一望出来る場所のひとつが

白馬岩岳1290m山頂にある

HAKUBA MOUNTAIN HARBORです。

ここ数年、雪山が見たくなったら

ここにお邪魔することが多くなりました。

 

 

併設されたNY発祥のTHE CITY BAKERYで

珈琲やケーキもいただけるテラスとなっています。

ここは気軽にペットも一緒に上がることが出来

唐松沢雪渓もベストポジションで見られる絶景ポイントですね。

 

 

ゴンドラを下りてすぐに

岩岳スキー場が広がっていますが

見ていると子供たちのスキースクールが楽しいですね。

小さい頃は上達しようと思えば

スキースクールが最も早いでしょう。

適切なコーチングを受けたキッズたちは

何のためらいも無く果敢に攻めて2.3度学べば

たちまちに上手くなるのに目を見張ります。

 

 

こんな斜面でもあの子たちは

恐怖心なく滑り降りて行きます。

 

冬山から多くを学んで

一人前のスキーヤーになっていくのでしょうね。

 

 

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蒼のとき

2020-03-13 11:43:00 | 

 

 

世の中が閉鎖されたように

元気のない空間に放りこまれたとき

是非会いたいなと思う景色があります。

それは・・・

夜明け前のほんの短い時間

蒼に包まれるときがあるんですね。

街でも夕暮れ時夕日に照らされる前に

群青の空が見られることがあるけれど

私は何といっても

山での 「蒼のとき」 が殊に好きでしょうか。

 

 

静かなその瞬間は

限りなく厳粛で冒しがたく

見るものの心を

洗ってくれるような

そんな気さえするのですね。

 

今はじっと我慢の時

そのうち

心の底から突き上げて来るような

元気の素を噴火させて

おーし!! がんばるぞ~ !! と

叫んでみたいですね~ ^-^

 

 

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雨の志賀高原に遊ぶも楽し

2017-07-24 18:08:30 | 

 

 

 

 

乗鞍高原から一路志賀高原へと向かったのですが

折からの不穏な空模様に、白根草津ルートは諦めて 

中野経由で真っすぐ志賀高原に入ることに。

 

 

最初に出て来る一沼。

このころは蓮が綺麗ですよ。

つくづく自分は雨女だなあと思うのだけど

もともと雨の降りやすい時期に 降る場所に行っているのだから

これも当たり前なんですね~ (笑) 

 

 

 蓮池もいろんな花が咲いて ぐるりと一周すれば

たくさんの花に出会えたでしょうが

ここも雨の合間をぬって急ぎ撮り。

 

 

丸池のすぐ近くのスキー場リフト傍に

馬が放し飼いになっていました。

ニッコウキスゲの咲くゲレンデをバックに

なんとものどかなシーンです。 

すぐさま通りすがりのカメラマン諸氏に

取り囲まれる人気です(笑)

 

 

 霧ヶ峰などでは年々鹿の食害で

ニッコウキスゲの黄色の絨毯が まばらになってきています。

志賀高原の何か所かでは 規模は小さいけれど

ニッコウキスゲに出会うことは出来ますね。

 

 

 ポニーも仲良く一緒に ^-^

ここではたくさんのとんぼが飛び交っていましたよ。

  

 

 翌朝、高天原の宿から出発する前に

すぐそばの木道を散策してみることに。

また雨になりそうだなあ・・・

濡れるのは平気なんだけど 景色がかすむのが・・・

 

 

こまくさが元気に群生していましたよ。

多分ここに持ってきて 植えられたのでしょう。

雨のしずくに慌てて構図は取れず・・・です^-^ 

 

 

予定していた木戸池からのトレッキングも

どうやら無理のようなので

大人しく地道でゆっくりと帰路に向かいましょう。

地道というのは 時に思いがけない出会いがあるようで

このあと黒姫、妙高を見ながら

新潟へと向かう途中に へぇ~ そうなんだ と

ひとつ勉強になる事に出会いましたよ。

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畳平と乗鞍高原

2017-07-22 10:23:29 | 

 

 

 乗鞍岳は北アルプスの最南端に位置し

剣ヶ峰 3026mを主峰とする山岳公園です。

シャトルバスの終点は 峰に囲まれた盆地のような畳平。

その畳平の夏が始まっていましたよ。

 

 

 ご来光のあと 下から上がってくるシャトルバスに乗り

終点の畳平で ゆっくりと散策することに。。。

全く寒くなくて 気持ちいいです^-^

 

 

 夏が始まったばかりのそこは

まだ人の賑わいも少ないけれど

雄大で清々しい景色が続いています。

あちこちに雪がまだ残っていて 多い所では雪渓をなしています。

 

 

 ここから 長野側と岐阜側に

下りていくバスは分かれます。

広がる景色は 長野と岐阜では全く異なった趣で

山岳の表と裏の表情の違いがわかりますね。

 

 

 昔はこの素晴らしいルートを

自家用車でも通り抜け出来たものですが

自然保護なら致し方ありませんね。

ご来光バスは下山まで2時間ほどだったでしょうか。

明るい朝の光の中 また連なっておりていきます。

私は畳平でゆっくりした後

毎時05分に1本あるシャトルバスで下りることに。

 

 

下りると いつものように車を一之瀬園地に向け

ほう~ ~ と一呼吸

来ましたよ~ ・・・今年も無事にやってきましたよ。

少しずつ少しずつ一之瀬も変わっていくようですが

ここは変わることなく私には まほろばの地です。

 

 

 まいめの池から乗鞍岳に挨拶~ ♪

朝はあそこにいたんだな・・・

あちこちで クマ注意!! の看板が怖いですね~ 。

最近のクマは 大きな鈴を鳴らしても逃げないそうで

気を付けましょう !!

 

 

 秋も来られたらいいな・・・なんて車に戻っていると

「こんにちは~ 」 「こんにちは~ 」 と

マウンテンバイクの学生さんたち これから奈川ダム方面の峠へ向かう様子。

強化練習かな 頑張って~ o(*^▽^*)o~♪

一幅の清涼剤を貰った感じですね。

 

 

これから志賀高原、黒姫、妙高と回りますよ。

また来ますからね と 乗鞍を振り返りながら

今回もありがとう~ !! とまほろばを後にします。

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蒼の世界 ( 乗鞍岳 肩の小屋口から )

2017-07-19 09:00:51 | 

 

 

 夕暮れから夜の帳がおりる前までの

群青の空・・・

私はその蒼の世界が こよなく好きです。

ファインダーの中にも日の出前後には

電球モードにすると その蒼の世界が広がります。

 

 

 なんびとも侵しがたい荘厳の色

ただ黙して魅入ります。

  

 

 大雪渓はまだまだやってくるスキーヤーを

受け入れるように広がって・・・

彼らは数十秒滑り降りてきて

十分以上もかけて 板を抱えて歩いて登ります。

 

 

 短いコースでも こぶはしっかりあるので

脚力とエッジがものを言いますね。

 

 

電球モードだと 日の出の瞬間はこのようになります。

雰囲気がかなり違って見えますね。 

 

 

肩の小屋口から 2.300メートル上り下りしている時

70代後半くらいのご夫婦が 一眼レフで熱心に撮っておられました。

ん?? 奥さんの方は 

雪とか花とか手近な対象ばかりを 狙っているようです。

どうもお体が少し不自由なようで

少し移動したら 手持ちの椅子に座って休憩して

ご主人は あまり遠くならない距離で撮影しているようです。

「昨日よりいい写真になりそうだよ」

「ああ これいいね 本日のピカイチだね」 と

楽しそうな会話が聞こえてきます。

あんな不自由そうな体で 重いカメラや三脚もって

よくこの3000メートル級の山に来られたなぁ・・と感心

ご夫婦で同じ趣味を持って楽しめるからこそ出来るのかな ^-^

 

 

 だけど 1時間に1本しかないシャトルバスの乗り場まで

あんな歩調で大丈夫なのかなあ・・・と

ついつい気になりますね。

 

 

今回、雪の壁には上がらずに撮りましたが

あそこからも 素晴らしい景色が広がっていたのでしょうね。 

 

畳平まで行った私が 5時間後くらいにバスで下っていくときに

あのご夫婦は まだおられて

バスの中から 「良い1日を~ 」 と手を振ります。

私も爽快な時間を過ごせましたよ~ ♪

 

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乗鞍岳のご来光

2017-07-19 08:42:21 | 

 

 

2017年7月15日 今年初のご来光バスがスタートしました。

乗鞍岳に上がって来ましたよ ^-^

早朝、3時30分発のご来光バスを待つバスターミナルには

早くから登山や写真目的の人たちで溢れ

ん?? 今年は・・・・

皆一様に薄着なんですね。

帽子もトレッキング用だし防寒着もヤッケ位です。

完全防寒支度だった私も 厚手の防寒着はやめてヤッケにしました。 

  

 

 

去年は山の上は寒くて 風もすごく強かった為に

ブルブル震えたものですが

今年はどうもそれはなさそうです。 

手袋も必要なさそうですね。

 

 

駐車場も満杯になり始め、 チケットの販売が始まると

散らばっていた人たちが集まってきて

係りの人によると 今季初のご来光バスなので

4台を連ねて走るそうです。

 

 

去年も笑ったけれど

チケットには 大人往復2500円となっていますが

実際の料金は2800円!!

印刷し過ぎた分の残りを使っているのでしょうか (笑) 

山頂と交信していた係りの人が

「 気温5度、風速3m、視界良好 」 と繰り返すと

まわりで 「おお~ ♪ 」と喜びの声 ^-^

 

 

 バスはゆるゆるとつづれ折れのカーブを

50分かけて登っていきます。

東の山並はもう赤く焼けて あたりも薄明るく見えてきました。

日の出に一歩間に合わなかった去年の教訓もあり

今回は写真スポットの一番下手 肩の小屋口で下車します。

臨時バス停から大黒岳へと登った去年は

登っているうちに陽が昇ってしまい 失敗でした。

終点の畳平では 窪みのようになっているため

ご来光は見ることが出来ません。

 

 

 肩の小屋口は 降りたその場からビューポイントなので

苦しい思いをして登ることもなく

大雪渓の傍でもあり いいロケーションのようです。

ここには避難小屋もトイレもあるので

その面でも安心ですね。

  

 

残念ながら雲に遮られて

日の出の瞬間は隠れていたけれど

でも新しい1日の始まりは しっかりと実感できましたよ。

今日が私のこれからの人生で一番若い日、

この瞬間に立ち会えた事を きっと忘れないでねと

これまでの人生で 一番大人の私がお姉さん顔して呟きます。

 

まだ雪の壁はしっかりと残っていて

その上に登って撮るカメラマン氏も多く

ほとんどがご年配の方々です。

お元気だなあ~ ・・・と感心しながら

何かに情熱をかけることが出来るっていいな・・・

それが若さの素、元気の源なのでしょうね。

そんなことを思いましたよ。^-^

 

 

次は幻想的な 「蒼の世界」をアップしますね。

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