新年を迎えお墓参りのついでに
妹と待ち合わせて こうちゃんのお父さんのE君のお見舞いに行きました。
どうやら昨年から入退院を繰り返しているようで
こうちゃんによると胃がんらしいとの事。
こうちゃんもお父さんと衝突して家を出てから
あまり交流はない為に 弟のとし君から何でも聞くようなのですが
話がどうもはっきりせず とにかくお見舞いに行くことに。
「それがね とし君のお嫁さんに電話で聞いたらお尻の病気らしいよ」 と妹。
「痔じゃないのかなあ、痔ろうとか・・」
「ああ そんな事ならまだほっとするね、痛いだろうけど」
「胃がんでなくてよかったわあ~ 」
などと言いつつ病室に行くとマスクをつけたE君が横たわっていました。
そばにはとし君が付き添っています。
「どうしたの~ ?すっかり痩せちゃって」
「あかんねぇ病気になってしまって さっぱりですわ」
聞くと今日これから主治医の説明があると言うことで
とし君も休みを取ってきたということです。
看護師がご家族の方~ ・・・と迎えに来て どういうご関係ですかと聞きます。
「親しい親戚のものです」とE君が答え
時間があるなら是非とも一緒に聞いてほしいと言います。
戸惑っていると とし君が「おばちゃん頼むよ」 と言うのでついて行きました。
主治医と執刀医がいてやはりどういうご関係ですか と聞きます。
ん?? ただならぬ雰囲気です。
こんな場面にやってきたなんて・・・
「結論から言うと直腸がんです。手術して人工肛門を付けることになります」
「腸も出来るだけ多めに切り取ります」
「ただし大腿部のほうに腫瘍らしきものが写っているので これが癌だともう全身癌ということなので
手術は進めることは出来ません。まずはここを生検して癌細胞かどうかを確認します」
ノートとボールペンを手に聞いていたE君の手が小刻みに震えているのが
告知を受ける患者の衝撃を見るようで心が痛みます。
でも代わりに聞くべきことは聞いておかなくては と
「まず手術の日は 大腿部の生検でいったん染色の結果を待って手術は止まっているわけですね」
「その通りです」
「その時間はどれくらいなのでしょう」
「だいたい3時間ほどです」
「それで結果が陰性であれば人工肛門の方へ進むのですね」
「そうです。その手術が5.6時間になると思います」
「経過をみながら 術後化学療法に取り掛かります」
「化学療法と放射線療法の併用なんでしょうか?」
「いえ、化学療法をまずやっていこうと思います」
「それは入院したままですか?」
「いえ 通院で外来で点滴投薬になります」
E君の手の震えは徐々に収まって来たようです。
「出来るだけ痛みは抑えるように手は尽くしますから心配しないでください。」
「僕たちも大腿部のものは 腫瘍ではない可能性の方が強いように思っています」
「Eさん まだ若いのに大変ですが一緒に頑張っていきましょう」
私も血液疾患の告知の場面には何度か立ち会ってきましたが
いつも思っていました。
患者さんの恐怖や不安は 医師の態度や言葉でずいぶん緩和されるものです。
まな板の上のコイとは思っていても
あなたと一緒に我々も頑張りますよという姿勢が
不安を100から70にも50にもしてくれるものです。
主治医の言葉には真摯なものが感じられてよかった・・と感謝です。
手術の日も決まり「よろしくお願いします」と頭を下げて
病室に戻るとふう~ とE君大きなため息ひとつ。
「ちょうど来てもらった時で良かった。」
E君の為に私たちが出来ることは少ないですが
妹が 「わたしがこうちゃんを連れて来るわ」と
涙を見せます。
似たもの同士が親子喧嘩して もう何年も和解に至ってないのですね。
こうちゃんはあんなにいい子なのに
ことお父さんに対しては反発が収まらないのです。
弟のとし君一家が同居して世話しているとは言え
E君は心の中では こうちゃんが心配で寂しいはずです。
子は親を選ぶことは出来ませんが
こうちゃんの反発は あまりにふたりが頑固で似ているためなのでしょう。
悪い親ならともかく 口うるさいだけで
そもそも母の居ない兄弟を 苦労して厳しく育てた父を
そろそろ理解して受け入れる年代に来ています。
ただ 後悔しないで欲しいです。
帰る道々、こんな機会ではあるけれど
親子が心通わせてくれますように・・・と願うばかりでした。
琵琶湖の東岸ではなぎさ公園に菜の花が咲き
対岸の比良山系の雪に映えて 春は遠くないよと知らせているようでしよ。
Eさんがお元気に復帰される事を願ってます
父との確執はpikaoにもありました
pikaoの場合は父から勘当されてました・・・
元の関係に戻ったのは父が入院したためpikaoが介護の真似事をしたからかな?
これがあったから後悔はすごく軽減しました
菜の花が綺麗です もうすぐ春ですね
親子関係に雪解け…そして春が訪れますように^^v
手術は終わり、全身への転移は無かったということでした。
その翌日に、妹が説得してこうちゃんを
連れて行ったとの事 嬉しい報告でした。
頑固者同士、言葉も多くは交わさなかったものの
E君がどれだけ嬉しかったかと・・・ホッとしています。
pikaoさんにもそんな事がありましたか ^-^
いい結果になって良かったですね~ 。
pikaoさんのようにこうちゃんの後悔が少なくて済みますように・・・
菜の花はまだまだ咲いていて綺麗です。
雪解けが近いと嬉しいです ^-^
ありがとうございました。m(__)m