yuzuの記

優しい風に誘われて

五能線 驫木駅 (とどろきえき) は今。。。

2017-08-13 07:36:02 | つれづれ

 

 

数年前、私は1か月程をかけて北海道、東北の旅に出ました。

全てを中断して、もう一人暮らしのおぼつかなくなった母の所に 帰り

すぐに介護生活が始まったのは 虫の知らせだったのでしょうか・・・

仕事も友人関係も大阪に残してきた事には

不思議に未練は湧いてきませんでした。。

父が亡くなり、頼みの兄も病気で母より先に逝き

憔悴と過酷な病気の連続に もう押しつぶされそうな母が

それでも 安心したかのように笑顔が戻って

それが何より嬉しい事でした。

何も心配しなくていいよ・・私がいるよ。

 

1年ほどでその母も亡くなり、それは思いのほか受け止められなくて

見送り全ての事をやり終えると

腑抜けのように すぐには歩きだせない心もとなさに襲われて

私は1年を喪に服すことにしました。

たまたま 前の仕事関係から復職の依頼もあって

それまでの間に 行きたいところに行こう、したいことをしよう と

他の成り行きもあり 気ままにゆっくりと旅することに・・・

何がどうということもなく 何を考えるというのでもなく

ただ こんな時にしか出来ない、今しかない と。

 

 

今も印象に残る数々の場所はあるけれど

北海道から青森に渡り

以前から立ち寄ってみたいと思っていた駅舎があって

それは、青森県津軽郡深浦町にある

JR東日本の五能線 驫木 (とどろき)駅でした。

海岸沿いに走る五能線の 日本海に面した 無人駅です。

ここがそうなのか・・・

いろんな雑誌に取り上げられて、

2002年には春の18キップのポスターになった駅舎です。

ホームに立つと目の前に日本海が広がり

周囲には何もなく ぽつんとした風情。

 

 

なんだろ・・・当時の私には 心にぴったりと収まる風景でした。 

 いろんなことがある・・・岐路の選択の連続が

生きるということなのかもしれない。

これからは前を向こう。

この旅を区切りとしよう。

そんな事を思っていました。

 

 

 北海道でも目にしたローカル線の悲哀

高波災害にあった日高本線は

再建のめどの立たないまま 

レールがさび付いて 雑草が伸び放題になっている駅舎もあって

採算の取れない路線の厳しさがそこにありました。

驫木駅では、日に5~ 7往復の停車本数でも

1日ずっと見ていると 乗客は著しく少ない。

生き残っていくだろうか・・・

そんな思いに包まれたことです。

 

 

 

 

日本海に夕日が沈みかける時

この駅舎は孤高のたたずまいにも見えますね。

今も無事に こんな夕日に照らされているでしょうか・・・

お盆だからかな ふと思いが交差してしまいましたね。

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10 コメント

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嬉しいです ^-^ (yuzu)
2017-08-15 20:12:21
くーばあちゃん こんばんは~ ^-^

ようこそいらしてくださいましたm(__)m
こちらこそどうぞよろしくお願いします。

コメント 嬉しく読ませていただきました。
ほんと嬉しいです。
五能線はずっと心にあたためていた場所だったので
実際にその場に立つと 感無量でしたよ。
ひとそれぞれのその時の心象によるのでしょうが
私にはぴったりと溶け込んで行ける情景のように思えました。

時を経て 今は楽しく元気に過ごさせてもらっています。
来てくださってありがとうございました。
返信する
初めまして♪ (くーばあちゃん)
2017-08-15 19:11:05
yuzuさん、こんばんは。
いつもブログは拝見させていただいていますが
コメントは初めてです。宜しくお願いいたします、

文も画象も心に響きました。涙して。

五能線>
歌で聴いたことがあります。画像をじっと見ていると
駅「STASION」を想いだします。

トップとラストの絵 日本海側の華やかさはないけれど
哀愁に満ちた画像にこころが落ち着きます。
素敵という安易な言葉を使いたくありませんが..

       「素敵です♪」
返信する
ありがとうございます (yuzu)
2017-08-14 15:49:29
ケンスケさん こんにちは~ ^-^

短いコメントの中に温かさが届いてきて・・・
ありがとうございます。

今日が昨日になり、昨日が過去になり、過去が自分史になっていくなら
今を精一杯楽しんで過ごそう と そんなこと思います ^-^
ありがとうございました。
返信する
Unknown (ケンスケ)
2017-08-14 09:12:19
素直な心の詩を詠ませて頂きました
有難うございます
これからもきっと続く心旅どうぞよき旅を・・
返信する
身内のように ^-^ (yuzu)
2017-08-14 07:29:23
pikaoさん おはようございます。

お盆ですね。
逝ってしまった人たちへの思いが また深く蘇るときですね。
pikaoさんとはもう10年以上の長きにわたって
お付き合いいただいて 顔も名前も知らないけれど
どこか身内のような暖かいものを感じています。
私の波乱の時に立ち会ってくださった事が
ほんと感謝ばかりです。ありがとうございます。
ここに来てくださる方の中で 何人かはもういらっしゃらなくなったとも聞きますが
どうかpikaoさん いつまでもお元気で
虎を応援して楽しんで下さいね~ m(__)m
返信する
お盆入り (pikao)
2017-08-13 22:08:32
こんばんは^^
ブログの中だけですが
yuzuさんの人生の一部をpikaoは見てきました・・・ 
勇気を持って決断しないといけない時にも
yuzuさんは人生に悔いを残さない決断をしましたね
どれも尊敬しかありません
すべてを清算するかのように旅に出られ
そこは
一歩前へ・・・今を生きようって心境の地でしたか
旅の最後の地で大きく心境を動かされたのでしょうか
そう思うと
人生に一区切りは大切なんですね^^v
返信する
叶うといいですね ^-^ (yuzu)
2017-08-13 20:22:56
空蝉さん こんばんは~ ^-^

見ていただいてありがとうございます。
夢がかなうといいですね~ ^-^
五能線はほかにも多くの見どころがありました。
予定を立てずに 何日かここでゆっくりしましたが
忘れられない旅でしたよ。

コメントありがとうございますm(__)m
返信する
素敵な写真ありがとうござます (空蝉)
2017-08-13 19:25:24
yuzu sama

私も五能線の旅を憧れ
まだ夢が実現していません
時間をかけまず足を運んでみたいと思っています
いつになるか
返信する
Unknown (yuzu)
2017-08-13 15:26:34
takezii さん こんにちは~ ^-^

ようこそ~ ♪
見ていただいて コメントありがとうございます。
私も信州登山の記事など 読ませていただいています。

はい その通りですね。気持ちの在りようで
同じ景色を見ても捉え方が全く違ったりするものですね。
この駅のたたずまいは とても心に残りましたよ。

北陸方面なのですね。
5.6回 雨晴海岸にお邪魔して日の出に挑戦しています。
また冬になったら頑張ろうと思っています。^-^
返信する
多分 初めまして・・、 (takezii)
2017-08-13 11:48:19
まるで NHKの旅の思い出の便りと映像が流れてくるような 美しいご文、拝見させていただきました。
忘れられない情景って 人には有りますね。
同じ情景でも 人それぞれの気持ちで 感じ方も異なるんでしょう。
北陸の日本海側で育った類ですが 日本海に沈む夕日の情景は 脳裏に焼き付いています。
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