監督ブログ

制作情報を発信!!

バードエージェント~ホワイトスワン~

2018-09-22 18:07:55 | 日記


■ 廃墟

首領、ガイアの前に小さなアタッシュケ
ースを持ったハングドマンがいる。
ハングドマン「核物質の装填、完了しました
 …これが起爆装置です。」
ハングドマン、アタッシュを開けて見せ
ると拳銃のグリップだけのような物が入
っている。」
ガイア「これで例の計画が実行できるな…」
ハングドマン、アタッシュケースをガイ
アに渡すフリをして引っ込める。
ハングドマン「ところで、マスターガイア、
 この核弾頭で脅迫して政府からいくら取る
 おつもりですか?」
ガイア「何が言いたい?」
アタッシュケースを閉じ、ガイアの周り
を歩き出すハングドマン。
ハングドマン「いえね、この起爆装置と設置
 場所の情報で悠々自適の生活が送れるだけ
 の金額を用意してくれるっていう方がいる
 んですよ。」
ガイア「貴様、裏切る気か?」
ハングドマン「いえね、ダークタロットに居
 てやれ幹部だ、“アルカナの22人”だ、
 などと言われても、危険な目に遭うのは私
 たちもスート達も同じですからね。」
ガイア「貴様…そんなことが許されると…」
ガイア、警報のパネルに手を伸ばそうと
するが、ハングドマンが素早く拳銃を抜
いてガイアに向ける。
ハングドマン「おっと、こんなこと言うのに
 備えなしでする訳がないでしょう。」
ガイア、両手を上げる。
ハングドマン「甘いお方だ…」
ハングドマン、サイレンサー付きの拳銃
を発砲、警報パネルを破壊する。
ハングドマン「それでは、アデュー」
ハングドマン、いたずらっぽく『頭の出
来が違うんだ』と、言わんばかりに拳銃
を持った手の人差し指で自分の頭をチョ
ンチョンとやって出ていく。
ガイア「誰か!誰かいないか?ハングドマン
 が裏切った!」



昼の公園で人々を無差別に襲うスート達、
それを指揮しているデスサイズ人間態。
デスサイズ「捜せ!ハングドマンは変装の達
 人だ、そこらの人間が奴かもしれん、そし
 て奴の信号はこの辺で消えた、必ず近くに
 いるはずだ。」
スート達に襲われ、逃げまどう人々腕組
みして見ているデスサイズ。

■8バードジェット操縦席。
バードジェットを操縦しているピンク。
通信機のコール音が鳴り、ピンク、小型
の通信機を取り出す。
亜美「はい、私よ…なんですって、交渉は決
 裂?マズいことになったわね…こっちにも
 想定外の事が起こったの…ええ、でもまだ
 奥の手が有るわ…」
通信機とは別のコール音が鳴る。
亜美「切るわね。」
ピンク、バードジェットのコンソールを
操作し、バードエージェントの通信を取
る。
亜美「こちらピンククレイン。」
健吾(通信)「ブラックだ、ダークタロット
 の奴らを発見したら居住エリアじゃないA
 の68ポイントに誘い込む、君は上空から
 援護を頼む。」
亜美「ラジャー」
ピンク、操縦桿を操作。


飛んでいくバードジェット。


相変わらず一般市民を襲っているデスサ
イス人間態とスート達。
葵「関係ない人たちを巻き込むのはやめなさ
 い!」
デスサイズ「誰だ…」
颯爽と現れる葵。
葵「バードエージェント、青山葵!」
不敵に微笑むデスサイズ人間態。
デスサイズ「独りでなにができる…邪魔をす
 るな!お前たち、この小娘をかたずけろ!」
スート達「ウィ!」
スート達、葵にかかっていく、葵、返信
せずに格闘でスート達を倒していく。


デスサイズがホワイトを追い詰めている。
ホワイトの顔に浮かぶ恐怖。
デスサイズ「小娘、覚悟はいいか?」
デスサイズ、ゆっくりと大鎌を振り上げ
る、思わず目をつぶるホワイト。
レーザーガンの銃声、デスサイズに着弾。
デスサイズ「ぬおっ!誰だ!」
レーザーガンを手に、華麗に着地するピ
ンク。
亜美「だから言ったでしょ、戦いは綺麗事じ
 ゃないって。」
葵「先輩!」
亜美「いつまでも尻もちついてないで、コイ
 ツを倒すわよ!」
葵、立ち上がり、バードレイピアの抜く。
葵「はい!」
ホワイトとピンク、バードレイピアで素
早い動きでデスサイズを翻弄して追い詰
めていく。
デスサイズ「ぬうっ、ちょこまかと!」
ピンクのレイピアがデスサイズの胸のコ
アを捉え、デスサイズ、胸を押さえてよ
ろめく。
デスサイズ「ぬうっ、こしゃくな小娘どもめ、
 この借りは必ず返すぞ!」
デスサイズ、胸を押さえながら逃げてい
く。
追おうとするホワイト。
葵「待ちなさ…」
遮るピンク。
亜美「あなた、その足で戦って本気を出した
 デスサイズに勝てるつもり?あいつはダー
 クタロットの幹部、アルカナの22人の1
 人なのよ。」
ホワイト、右太ももの傷を見る。
葵「確かに…」
亜美「それよりも、今は体勢を立て直しまし
 ょう。」
ピンク、左手のブレスを操作しバードジ
ェットをリモコンで呼んでいる。

■科学鳥人隊ブリーフィングルーム

椅子に座らされていて手錠をかけられて
いるハングドマン、その前には盛岡、健
吾、葵、亜美が立っている。
盛岡「それじゃダークタロットは都内で…」
ハングドマン「ええ、3日後に開幕する帝都
 マリンピックの開会式、その最中に都内で
 核爆弾を爆発させます…もっともこの話は
 あなた方の政府もご存知のはずですがね。」
盛岡「それはどういうことかね?」
ハングドマン「ここに来るちょっと前まで、
 政府筋と交渉してましたから…だって各国
 要人の来場するマリンピック開会式で核爆
 発なんて起こったら、それがテロだと言っ
 ても政府の責任は重大ですよ?」
健吾、思わずハングドマ
ンの胸倉を掴む。
健吾「お前!」
無言で健吾を手で制する盛岡。
盛岡「で、君の要求はなんだったんだね?」
ハングドマン「核弾頭の在処と引き換えに、
 ワタクシの身の安全…具体的には今までの
 国際手配に対する恩赦とダークタロットの
 目の届かない…スイス辺りへの海外移住で
 すね。」
健吾、ハングドマンの胸倉を掴む。
健吾「お前、口から出まかせ言ってないか?
 何か核爆弾って証拠はあるのか?」
ハングドマン、とぼけた感じで。
ハングドマン「おお、怖い怖い、ま・ず・は、
 その手を放してくださいね。」
  盛岡、目で放せと促す。
盛岡「健吾。」
健吾、しぶしぶ手を放す。
ハングドマン「では、証拠をお見せしますの
 で、この手錠外してもらいましょうか。」
盛岡「亜美。」
亜美「はい。」
亜美、ハングドマンの手錠を外す。
ハングドマン、手のコリをほぐすように
手をプラプラしたり揉んだりしている。
健吾「で、証拠ってなんだよ、出せ。」
ハングドマン、ふふんと短く笑ってから、
マントの中から起爆装置を出し、机に置
く。
葵「確かに身体検査はしたのにどこにそんな
 物を!」
ハングドマン、不敵に笑いながら。
ハングドマン「お嬢さん、私を誰だと思って
 るんですか?こんなことは簡単な事なんで
 すよ。」
葵「くっ…」
盛岡、起爆装置を手に取って、真剣な顔
で色々見ている。
盛岡「これは…確かに都内に届く電波を出す
 発信機…これなら都内のどこにあっても核
 爆弾に起爆コードを発信できる…」
盛岡、亜美に起爆装置を手渡す。
盛岡「亜美、これは化学班へ回しておいてく
 れ。」
亜美「分かりました。」
ハングドマン「さすがは科学者でもある盛岡
 長官です、こないだ始末した熱血だけが取
 り柄のリーダー、ブルーファルコンやそこ
 のブラックイーグルとはわけが違う。」
葵、驚きの表情。
葵「え?この男が兄さんを…」
ハングドマン「で、長官はどうですかね、こ
 の起爆装置を見て信じてくれたところで、
 私の身の安全は保障してもらえるんですか
 ねぇ?」
盛岡、苦々しい表情。
盛岡「各国の要人が人質なところでこれを見
 たら信じざるを得んな…分かった。」
健吾「長官!」
盛岡「国際手配の恩赦はすぐには出せんが、
 明日、スイス行きの特別機を手配する。」
ハングドマン「さすがは長官、では滞在先か
 ら核爆弾の場所はお伝えします…あ、いい
 ワイン用意しておいてくださいね、もちろ
 んボルドーワインですよ。」
盛岡、ハングドマンのペースには乗らず、
エージェント3人に向かい。
盛岡「健吾は核爆弾の解体をするフリでメサ
 イアブリッジへ、護送をごまかすおとりに
 なってくれ。」
健吾、敬礼。
健吾「ラジャー!」
盛岡「亜美はこの男を特別機まで護送してく
 れ…いや、亜美1人ではデスサイズが現れ
 たら守りながら戦うのか…葵。」
葵、敬礼。
葵「はいっ!」
盛岡「葵は亜美と一緒に護送してくれ。」
葵「ラジャー!」
亜美「長官、こんな怪我までしてる新人、足
 手まといです、私1人でやれます!」
葵「いえ、先輩、大丈夫です!」
盛岡、やれやれといった様子で。
盛岡「亜美、葵、頼んだぞ。」
葵、考え込んだ様子でハングドマンを見
ている。

■ 国際空港付近、

高架下の道路、空き地近くに止まる普通
の乗用車、中から亜美、葵、ハングドマ
ンが下りてくる。
亜美「さ、ここからは歩いて向かうわよ、ま
 さかデスサイズもこんな普通の車で、途中
 から歩いて行くとは思わないでしょう。」
うなずく葵、葵の右太ももには包帯。
周囲を警戒しながら歩く3人、
そこに現れるデスサイズ人間態とスート
達。
デスサイズ「ハングドマンどこへ逃げるつも
 りだ!」
デスサイズ「メサイアブリッジは分かりやす
 すぎる、どう見てもおとりだ。」
デスサイス、タロットカードを顔の前に
かざして変身。
デスサイズ「裏切者は必ず殺す、そしてお前
 たちバードエージェントも皆殺しだ!」
葵・亜美「バードフォーム!」



殺したい敵幹部を保護しなくてはならない ホワイトスワン葵の過酷な苦悩は続く・・・
コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする