JFK-World 世界の撮影・取材地トピック

Freelance Film Director
TV-CMおよびTVドキュメンタリー番組のディレクター & カメラマン

宮殿を彩った芸術家

2010年10月21日 | ロシア

1748年、
第 2代皇帝 = エカテリーナ1世の 『石造りの宮殿』 を取り壊し、
第 6代皇帝 = エリザベータの命により
新しく建設された 「エカテリーナ宮殿」 ・・
(実際の着工は1752年ともいわれています)

建築家は、バルトロメオ・ラストレッリ ・・



Francesco Bartolomeo Rastrelli
フランチェスコ・バルトロメオ・ラストレッリ (1700年ー1771年)

イタリアのフィレンツェ生まれの彼は、
同じく建築家であった父と共に、
10代の時にサンクトペテルブルグに移り住みます。

ラストレッリは、
後期バロック建築の巨匠として、多くの建築物を遺しています。

「エルミタージュ美術館 (冬宮) 」
(10月2日のブログ参照 )
「ペテルゴーフ (ピョートル夏の宮殿) 」
(2009年2月14日のブログ参照 )
「スモーリーヌイ修道院」
(2009年1月30日のブログ参照 )
なども彼の作品です。



「赤柱の間」 には、
イタリア人らしい彼の感性が表れているように思います。
(10月18日のブログ参照 )



印象的なタイルのペチカ (ストーブ) には、
18世紀ヨーロッパのファッション (風俗) が描かれています。





ロココ調の家具は、
ドイツ人の家具職人 = アブラハム・レントゲンの作品です。



Abraham Roentgen
アブラハム・レントゲン (1711年ー1793年)

ミュンヘンに生まれ、
父から家具づくりの手ほどきを受けたレントゲンは、
典型的なロココ調の家具職人です。





「エカテリーナ宮殿」 には、1765年から1770年代の
彼の絶頂期の作品が多く揃っています。



Charles Cameron
チャールズ・キャメロン (1743年ー1812年)

スコットランド出身のキャメロンは、
ローマやギリシャの古典スタイルを復活させた建築家として
知られています。

第 8代皇帝 = エカテリーナ2世の時代になると、
『バロック』 は時代遅れという風潮となり、
『古典』 が見直されます。

彼女は、若きキャメロンのパトロンとなります。

諸行無常の感ありです。

jfk-world

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