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国道169号御所高取バイパスについて・・・未だ用地買収にも至らず?

2024/1/28付ブログ記事「孤立状態?の国道169号高取バイパスの状況(その3)」の続きです。

上記ブログ記事の最後で

>県道35号奈良橿原線にスムーズにつながっていますが、すぐ先の橋がやたらに幅広に作られており、さらにその延長上にアスファルト舗装の広場が存在するのが気になります。

と書きましたが、これは高取バイパスと京奈和道を結ぶ国道169号御所高取バイパスの建設に向けての布石ともいえる構造物のようです。

御所高取バイパスは、2017年度に事業化され、2019年度に都市計画決定しました。事業主体は奈良県で、3.4kmの全区間を当初から4車線で整備する計画です。

令和4年度第3回奈良県公共事業評価監視委員会における再評価資料はこちら

奈良県高田土木事務所が作成した資料はこちら(管内にあたる御所市内区間のみ記載)

御所市の都市計画図のうち御所高取バイパスが含まれている図郭割図・・・その1 その2 その3

京奈和道御所ICのすぐ南側から分岐し、県道118号御所高取線および県道35号奈良橿原線に近いルート<2か所で交差あり>を経由し、高取町兵庫で道なりに高取バイパスと接続するようなルートとなっています。途中の約1km区間はJR和歌山線のかなり近くを通ることになっています。

ルート図はこちら(上記再評価資料から抜粋)

しかし、進捗のほうは、2021年度末時点で「事業進捗率7%、用地買収率0%」となっています。私は可能な限り御所高取バイパスの予定ルートをトレースする形で歩きましたが、高取バイパスとの接続部を除き、用地買収が行われている形跡(看板が設置されている、柵で囲われた空き地があるなど)は全くありませんでした。もし用地買収が実行されているとしてもごく断片的と思われます。

高取バイパスとの接続部のすぐ先にある県道の橋は幅が非常に広く、欄干は県道の道なりではなく御所高取バイパスの予定ルートの方角を向いています。

橋の名は「平成大橋」です。高取バイパスの北側区間と同時に2012/4/17付で道路として認定され、2012/4/20付で供用開始されています。この時点では御所高取バイパスはまだ事業化されていませんが、構想は存在したものと思われます。

https://www3.pref.nara.jp/koho/0pdffile/1204000062.pdf

アスファルト舗装の広場は、平成大橋の工事や供用に関連して迂回路として活用されていたようです。横断歩道やセンターラインの跡が見えます。それ以前は高取バイパスの工事用ヤードだったのかも。

御所高取バイパスの予定ルートは兵庫の集落の背後の丘陵地を切り通しで抜け、再び平野部に出て曽我川を渡り、高取町から御所市に入って掖上駅のすぐ北側に至ります。現地には、ここが予定ルートであることを示すものはありません。

その先はしばらくJR和歌山線のかなり近くを通るわけですが(向こうに架線柱が見えます)、同様の状況です。もしかすると、手前の元農地が用地買収済みなのかもしれませんが・・・

県道118号御所高取線の屈曲部の南側は駐車場になっており、その先にJR和歌山線の線路が見えます。その中間の田んぼが御所高取バイパスの予定地であることは、都市計画図から明らかです。

上記個所の北西側の県道118号御所高取線上から、西側を望む。京奈和自動車道の高架橋が見えます。都市計画図によればこのあたりで県道と御所高取バイパスが交差する予定のようですが、何の兆候もありません。

京奈和道の高架橋が4車線分から2車線分に変わるあたりが、京奈和道の側道と御所高取バイパスの接続点のようです。都市計画上はここに4車線道路ができるはずです。

その接続予定場所がこちら。確かに高架橋のスパンがやや長くなっています。

(つづく)

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