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かこぶろ。

SAYURI(2005)

<原題>「MEMOIRS OF A GEISHA」
<公開時コピー>「絢爛、無垢、毅然」

12月公開でようやく観ることが出来ました。
劇場によっては10日(金)までの上映です。間に合いました。
一人の芸者の数奇な運命を描いたアーサー・ゴールデンの「さゆり」
世界的ベストセラーって初めて知りました。
スティーヴン・スピルバーグ製作の下、「シカゴ」のロブ・マーシャル監督で映画化。
主演は「HERO」のチャン・ツィイー、共演に「ラスト サムライ」の渡辺謙と「グリーン・デスティニー」のミシェル・ヨー、「2046」コン・リー。
また日本を代表する名優、役所広司、桃井かおりも本作で記念すべきハリウッド・デビュー。
桃井かおりさんは、おかあさん役としてオーデションを受け撮影時は新人扱いだったのよ~ってインタビューで話していたけれど、
その存在感たるや英語を話そうとチャン・ツィイーと映ったって堂々としたもので“桃井かおり”でした。
日本だけど、芸者だけど、「日本じゃない」というのを割り切って観るのが吉。
アジア系の顔が同じに見える欧米人の、エキゾチックな魅力に溢れたゲイシャワールドを観に行くという感覚なら楽しめると思います。
日本を知るアメリカ作家の本を映画化だから台詞も英語が主流で自然。
“ゲイシャ”“ダンナ”“オネーサン”“オカーサン”と不思議なイントネーションの響きを楽しむかのような日本語。
渡辺謙さんより役所広司さんの英語の方が流暢に聞こえました。
役所さんだけ「サユリ」と自然に呼んでいましたが、他は「サリ」とユにアクセントをおく呼び方でした。フフフ
日本人で主演だったら通用しそうなのは小雪さんくらい?
でも知名度経験度もろもろ話題性やヒットに欠けたかもしれません。

チェロがヨー・ヨー・マだったかな。
・2005年ゴールデン・グローブ:音楽賞受賞ジョン・ウィリアムズ ←幻想的でロマンチックでした。
・2005年放送映画批評家協会賞:音楽賞受賞ジョン・ウィリアムズ

<あらすじ> 貧しい漁村に生まれ、9歳で花街の置屋に売られた少女・千代。
そこには、千代と同じ境遇のおカボという少女と、花街一の売れっ子芸者、初桃がいた。
下働きの辛さと、初桃の執拗ないじめに希望を見失いかけていた千代に、ある時、“会長”と呼ばれる立派な紳士が優しく声を掛ける。
この一瞬の出会いが千代に確かな希望をもたらした。
以来、芸者になって会長さんにもう一度逢いたいと夢見る千代。
15歳の時、そんな千代に転機が訪れる。
一流の芸者、豆葉が千代を芸者として育てたいと申し出たのだった。
そして、豆葉の厳しい指導の末に千代は芸者“さゆり”となり、やがて花街一の芸者へと花開いていくのだった。。。

チャン・ツィイー Zhang Ziyi ・・・・・・・・・さゆり
渡辺謙 Ken Watanabe ・・・・・・・・・・・・会長
ミシェル・ヨー Michelle Yeoh ・・・・・・・豆葉
役所広司 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・延
桃井かおり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おかあさん
工藤夕貴 Kudou Yuuki ・・・・・・・・・・・おカボ
大後寿々花 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・千代(さゆり少女時代)
ケネス・ツァン Kenneth Tsang ・・・・・鳥取少将
コン・リー Gong Li ・・・・・・・・・・・・・・・初桃
□HP http://www.movies.co.jp/sayuri/
(↓ 注:以下ネタばれあり)☆☆☆★★

北の零年」は観ていないのですが、ヒロインの娘を演じた大後寿々花ちゃん。“すずか”って響きが可愛い。
この寿々花ちゃん演じる千代のシーンが1/3くらいあったでしょうか。
(水を意識したブルーコンタクトで)潤んだ美しい青い瞳がまた綺麗でした。
(どう見ても中国系)日本人の両親から生まれたとは思えず、もうひとストーリーあるのかと思っていました(苦笑)
出逢いの、カキ氷のシーンで見せた笑顔は素晴らしかった。
姉が木なら、妹は水という冒頭のシーンが後のさゆりの生き様を象徴していました。
チャン・ツィイーも童顔だし、成長した姿がまた自然に見えました。
(お披露目の舞があれでは芸者は泣くと思うけど我慢我慢)
東洋的無常観を意識してか、どのエピソードも盛り上がりにはいまひとつ欠けましたが、まさにアメリカンドリーム、ハリウッド映画でした。
(チャン・ツィイーではない)落ち着いた口調のさゆりナレーションがストーリーを補足していました。
コン・リーさん演じる初桃は美しいけれど、女郎あがりみたいで品の良さは感じられず執念深さは恐ろしく徹底していました。
おかあさんは金に支配された強欲女でしたし。
豆葉は旦那の男爵を愛していただろうけど、会長の頼みだったからこそさゆりを育て上げたのだろうか。
全身全霊で芸をしこむ理由がいまいちよくわかりませんでした。
ミシェル・ヨーさんは今まで「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」「ポリス・ストーリー3」でアクション女優のイメージが強かったですが、ここでもグッと渋く演じていました。
ジェット・リーさんや中村獅童さんで話題の新作「SPIRIT」(3月18日公開)にも出演、楽しみです。
パンプキン“おカボ”といいどこまでも女たちのドロドロって、世界共通なのかもね。
裏切りと戦争で全く人が変わってしまったのは“おカボ”でした。彼女こそ一番悲運にもドラマチックな人生ではないでしょうか。
相撲シーンで舞の海が登場していたのが、また延さんエピソードに上手く絡んでいました。
日本人キャストはなかなか健闘していました。

2006年2月1日(水)シネプレックス幸手
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