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優しい日々

孔子とかりん糖饅頭

コロナが出現した時、夫の転勤の度に入会し直し継続したスポーツクラブを23年目にして退会し、今は散歩とスマホでラジオ体操を毎日しています。それで十分なお年頃になりました。

十数年前、バーベルレッスンに入り、クィーンやマイケルの曲に合わせてバーベルを担いでスクワット等に励んでいました。妙齢から中年の女性7人くらいに中高年男性5人位のクラスでした。ある日妙齢女性が「あの隅の男性愛想無くて、カルロスゴーンに似てて怖い」と言って来ました。私は反対に無口で粛々とレッスンしている男性に対し、こんな人ばかりだといいのになと思っていたのですが。

ある日、レッスンが終わり片付けしながら女性達が最近発売された有名店の「かりん糖饅頭」がいつも品切れで食べられないと盛り上がっており、傍でゴーン氏は粛々と片付け無言でスタジオから出て行きました。

翌週、同じ顔ぶれでバーベルレッスンが終了すると、ゴーン氏がスタジオ隅から紙袋を持って来て「かりん糖饅頭が手に入らないとお話されてたけど、今日手に入りました、どうぞ」と言われ、その手には人数分以上の饅頭が有りました。「キャー嬉しい」と欣喜雀躍して皆さんゴーン氏にお礼を言ってロッカーに戻りながら「ゴーン優しいし、良い人ね」と一気に高評価。
私が「剛毅木訥仁に近し 巧言令色鮮し仁」だねと言うと「そうそう男は黙ってだね」と一気にカルロスゴーンから三船敏郎に昇格です。吉田兼好でさえ友の条件に「物くるる友」を挙げるのですから不思議ではありません。

母親が「お礼やお詫びやお願いをする時は菓子折りか何か必ず用意しなさい。百のお礼の言葉より一個のお饅頭が役立つ時もありますよ」と言っていた事を思い出しながら帰宅し、結論は「饅頭怖いではなく饅頭強い」でした。


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