時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

解散風が吹いている。

2023年10月02日 | 時のつれづれ・神無月

多摩爺の「時のつれづれ(神無月の36)」
解散風が吹いている。

政府と与党は10月20日に秋の国会(臨時国会)を招集すること決めたようだ。
注目は経済対策の裏付けとなる補正予算だが・・・ 果たして、審議を経て採決まで行くのか?
それとも、タイミングを見て衆議院を解散し、総選挙に打って出るのか?

風雲急を告げると云えば、なんともはや勇ましいが、
いま、残暑を終えたばかりの永田町界隈では・・・ 生暖かい解散風が吹いてきたようだ。

昨年の今ごろ、話題を一手に引き受けていた宗教法人の解散請求についても、
政府は腹を固め、今月中には世論が期待する方向で進むことが決まったようである。

なにもしてないわけじゃないし、変なことをやってるわけでもないのに、
支持率が上がらず、低空飛行を続ける政権にとって、
問題を起こした宗教法人への解散請求は、追い風にはならないかもしれないが、
この手の話題の追求は緩和されることから、この問題が逆風になることはないだろう。

物価高についても、メディアや野党は・・・ なにもしてないように云うが、
いま世界中がインフレの真っ只中で、給与が上がってないことだけがこの国特有の課題だが、
政府が春闘に関与し、経営側に働きかけるなど、野党よりも積極的に春闘には拘ってきている。

円高対策(金利を上げろ!)を打てとの声が大きいのも事実だが、
こればっかりはこのタイミングでやると、物価は落ち着き下がるかもしれないが、
中小零細企業の資金繰りに影響して、それで職を失う人が出てくることも否定は出来ない。

また、今後もさらなる経済成長を求めていくのかという声もある。
いかにも尤もらしいが・・・ いまさら戦前の生活に戻れるのだろうか?
戦前を引き合いに出すのは極論過ぎるが、成長は止められても、遡ることが出来なければ、
いまの生活に満足するしかなく、成長や進化を求めないという問いは・・・ 愚問ではなかろうか?

もちろん、行き過ぎた贅沢など、節度を超えるような欲望は控えるべきだが、
まさか、大陸のように出る杭を封じ込めて、共同富裕を求めるのであれば、話は変ってくるが、
成長と進化に知恵を絞る方が、精神的にも楽だと思うが・・・ 如何なものだろうか?

そう捉えれば・・・ 一旦立ち止まって足下を確認し、軌道修正することまでは否定しないが、
私だったら、前を向き、前に進む方を選ぶだろう。
物事には・・・ タイミングがある。
もちろん、解散総選挙にもタイミングがあるといっても良いだろう。

政権与党では、一部の地域を除いて、候補者選びが難航しているようには見えないが、
野党第一党の立憲では、予定していた候補が、勢いを増す維新に引き抜かれ、
選挙協力以前に、候補者の選定に苦慮しているようである。

とはいえ・・・ 問題視しなきゃならないのは、今の制度(小選挙区制)になってから、
地べたを這って活動してきた、地元出身のたたき上げの候補者が少なくなっていることだと思う。

地方の声を代弁できる地方議員の出身者が減り、
選挙区には全くもって縁がない・・・ 落下傘候補が増えてないだろうか?

小選挙区制の選挙では、候補者の名を書くものの、その実は政党を選ぶ選挙であり、
野党やメディアは、政権与党が二世や三世の候補者を担ぐことに、イチャモン付けているが、
経歴やルックスを基調にして、候補者を公募する野党の候補者も、
言っちゃ悪いが、目くそ鼻くそであり、
名札を見て投票するか、見た目で投票するかの違いに・・・ 大差があるとは思えない。

名札だろうと、見た目だろうと、政治活動を見る機会が少ない候補者を選ぶに当たっては、
公報やパンフ、さらにはメディアやネットから得た情報を、頼りにしているように見えるが、
得た情報は候補者の見極めというよりも、
候補者が所属する、政党の旗に吹いてる風を感じてるだけだと思うが・・・ 如何なものだろうか?

過去に浸るわけではないが・・・ 中選挙区制の時代は違っていた。

地方議員の経験者であろうと、二世・三世の候補であろうと、落下傘候補であろうと、
立候補したい者は、選挙区内で一定の期間は、地味に汗を掻いてきており、
有権者はそれを見て・・・ 判断することができていた。


1人が当選する小選挙区の選挙では勝てないが、3位なら当選できる候補者がいれば、
その候補者は風に頼ることなく、政治活動に取り組む時間が出来るし、
政治家の質が低下してるとの批判も、少しぐらいは抑えられるのではなかろうか?


政治家の質が低下していると云われ続けて・・・ なん年が経っただろうか?
その原因が、どこにあるのかと問われたら、躊躇することなく、
候補者を選ぶ選挙から、政党を選ぶ選挙にしたことに尽きると応えたい。

有権者が人を選んでないんだから・・・ 政治家の質が落ちるのは必然である。
選挙制度は、このままで良いのだろうか?
これで政治家の質は、向上するのだろうか?

解散風の影響を受けることのない・・・ 学識経験者や、第三者機関が、
そういった提言を出しても良いと思うし、
国会でそういった議論があっても良いと思うが・・・ 如何なものだろうか?


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2 コメント

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賛成です (手賀沼日記)
2023-10-02 13:39:47
中選挙区制の方がよろしいと思います。今の小選挙区制はいけません。
Unknown (多摩爺)
2023-10-02 14:35:54
手賀沼日記さん、こんにちは

私もそう思っています。
また、衆議院議員には代議士との別名があることを踏まえれば、
どこのだれとは申し上げませんが、有象無象が議員になるような、比例代表制はそぐわないとも思っています。

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