忖度じゃなくて差別では？

多摩爺の「時のつれづれ（長月の３１）」
忖度じゃなくて差別では？

週刊誌が報じたスキャンダルに・・・　イチャモン付けるのも、どうかと思うが、
テレビ報道の忖度が甚だしいというか、
差別じゃないかと思うほど、テレビ報道のあり方に差があったもんだから、
その差について・・・　ちょっと記しておこうと思う。

その一つは、飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優でありながら、歌舞伎役者でもあり、
週末の朝の顔として、早朝の番組でＭＣとして、舌鋒鋭く仕切っていた人気芸能人が、
既に当事者との間では、示談済みとは言うものの、
夜の街で接待をともなう店の女性に、傍若無人な悪さをしたことが・・・　すっぱ抜かれてしまった。

正直なところ、示談済みとはいえ、吐き気をもよおすほどの乱行であったことから、
メディア各局のワイドショーは、一斉に食いつき、根ほり葉ほりほじくり返したもんだから、
人気俳優は、あっという間にテレビ画面から居場所を失い、
週末を待つことなく・・・　葬り去られてしまった。

もう一つは、プロ野球の名門球団で、スター選手が付き合っていた女性を妊娠させた上に、
中絶させたという記事で、こちらについても、既に当事者との間で示談は済んでるらしいが、
ＬＩＮＥを使っての生々しいやり取りが・・・　すっぱ抜かれている。

この球団の創設者は「◯◯軍は、常に紳士たれ！」との言葉を残しているが、
スター選手の非紳士的な発言と行動に、テレビ各局がどう反応するかと思って注目していたら、
全くもってスルーで、話題にもならないんだから・・・　これには驚きを隠せない。

ちやほやされて、天狗になったニイチャンたちが、調子に乗ってしでかした、
どうでも良いスキャンダルだが・・・　一方で、
寄ってたかって、彼らを袋だたきにすることを、求めているわけではない。

しかし、公正であって、公平中立が求められるテレビ報道なのに、
この二人に対する、取り扱いの差は・・・　いったいなんなんだろうか？

球団の経営に、新聞社とテレビ局が深く関わっていることぐらい、みんな知っている。
故に、その新聞社とテレビ局が内密にしたいのは分る。

しかし、あれほどまでに、人気俳優を叩きまくったテレビ（ワイドショー）が、
プロ野球のスター選手には・・・　忖度したかどうは分らないが、
一切報道しないんだから、テレビ局の矜持は、既に地に落ちたといっても過言ではないだろう。

そういえば、１０数年前も・・・　そうだった。
当時この球団の監督をしていた、元スター選手が女性問題を起こし、
反社会的勢力に恫喝されて、１億円を支払ったという記事が、週刊誌にすっぱ抜かれたことがあった。

振り返ってみれば、あのときもテレビ各局は、ダンマリを決め込み、
シーズンを終えると、成績を理由に同監督は勇退したものの、
ほとぼりが冷めたいま、ちゃっかり監督に返り咲いているんだから・・・　笑ってしまう。

そんなテレビ（報道番組やワイドショー）が、いま先頭に立って国葬反対の旗振りをしている。
正確に言えば、反対とは云ってないものの、
元総理の功績よりも、陰の部分にだけフォーカスし、政治と宗教の報道を連日繰り返せば、
素直で正直な国民は、適切な言葉ではないかもしれないが・・・　洗脳されてしまい、
功罪を公正公平に比較することなく、問答無用で反対になびくだろう。

国葬への反対意見は、当然あって然るべきだが、
いまでは、反対じゃ済まず・・・　妨害になろうとしている。

昨日の朝、国葬に反対する７０代の男性が、官邸の近くで焼身自殺を試みている。
幸いなことに一命は取り留めたらしいが、
ひょっとして、メディアが垂れ流す国葬反対の報道によって、義憤に駆られたのであれば、
この男性は、元総理の殺害事件につながる、二人目の犠牲者になっていたかもしれない。

国葬への反対は、あって良いと思っているので、つべこべ言うつもりはない。
人の命に関わる事件や、選挙時に公正を期すために、報道規制が入るのは致し方ないが、
スキャンダル報道の、一つをとっても分るとおり、
この国のメディアには・・・　暗黙の了解的な忖度があるようだ。

百歩譲って・・・　忖度までなら、標的が減るだけで済むが、
差別に至ると、標的を作り出し、社会から抹殺することに繋がりかねないとも思う。

頭の中を整理して、緊張しながら・・・　ワイドショーを見ろとまで、言うつもりはないが、
報道に対して「それって、正しいんだろうか？」との視点を持たなかったら、
武器を使わない、非暴力という名の耳障りの良い新たな暴力に、
犯される日がやってくるかもしれない？

個人的な思いとしては、スキャンダルなんて、どうでも良いが、
あまりに差があり、気になったもんだから記してみた。
気をつけて記したつもりだが、
気に触るような、不適切な表現があったとしたら、申し訳ないがご容赦願いたい。