時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
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どうする? 2025年問題

2023年05月15日 | 時のつれづれ・皐月 

多摩爺の「時のつれづれ(皐月の35)」
どうする? 2025年問題

この国の人口は、2010年を境に減り続けている・・・ そんなことは知ってるが、
そろそろ、ホントにそろそろ、少子化対策に本腰を入れないと、拙いことになりそうなんだが、
為政者が頭を悩まし、知恵を絞って・・・ あらゆる対策を提案しようとしているが、
負担増を嫌がる国民の多くは、他人事のように思って、対策から目を背け、耳を塞ごうとしている。

あと2年、あと2年が過ぎて・・・ 2025年になると、
800万人いると云われている、人生の先輩方(団塊の世代)が、みなさん75歳に到達し、
お元気なことは、なによりだが、人口の4人に1人(約25%)が後期高齢者になり、
いよいよ、ホントにいよいよ・・・ 超高齢化社会に突入するのである。

最近、なにかと話題になっている、
所謂、2025年問題と・・・ 否が応でも、2年後からは対峙せねばならないのだ。

別に自慢するわけじゃないが、40代のころから老後について大雑把に設計し、準備してたので、
贅沢さえしなきゃ、国民年金と、厚生年金と、個人年金があり、蓄えも少しぐらいあるので、
我が家は、なんとかなりそうだが・・・ ここにきてメディアが流す情報によれば、
準備を怠ったまま、年金生活に入っている方々が、けっこう多いようである。

このまま少子化と高齢化が進むと・・・ どうなるのだろうか?
まず思いつくのが、働き手が減少することから、
一般的には、現役世代が背負ってくれていた年金や健康保険料などにシワ寄せが行き、
大きな負担になると思われるが・・・ なんとなく、それだけでは済まないような気がしている。

少子化対策が功を奏して、歯止めがかかったとしても、
生まれた子どもたちが働き手となるのは・・・ 20年も先のことであり、
どう考えても・・・ 目の前に迫ってきている、2025年問題の解決にはならない。

仮に年金や健康保険料などの負担に、なんとか目途がついたとしても、
生産者や労働者の減少は・・・ 如何ともし難く、
このままだと、古希を目の前にした私たちの年代が、傘寿や米寿、卒寿を迎えるころになると、
寿(ことぶき)どころか、日常生活の一部に支障が出ることも避けられないだろう。

農産物などの食料品については、生産者が減っても、品種改良や、機械化、IT化に、
一定量の輸入品を加えれば、なんとなく確保できそうな気がしないでもないが、
物流や交通など、マンパワーに頼らざる得ない事業などにとっては、働き手不足は如何ともし難く、
サービスを提供する側も、それを利用する側も、にっちもさっち行かなくなってくる。

働く人がいないんだから・・・ 仕方がないといえば、それまでだが、
翌日には配達されていた宅配が、二日後、三日後になる日は、あっという間にやってくるだろうし、
地方では1時間に1本だった路線バスが、2時間、3時間に1本となることも起こりうるだろう。

そういった視線で捉えれば、物流サービスのみならず、バス、電車、タクシーなどの、
生活の足になっていた交通サービスの、ドライバー不足は極めて深刻であり、
否応なしに・・・ サービス品質の低下を、受け入れるしかないのではなかろうか?

さて・・・ どうする?
今年の大河ドラマ「どうする家康」じゃないが、
泣き言を言うのも良いけど、そろそろ本格的に、なんらかの対策を決断せねば、
ホントに、ホントに、そういった社会がやって来そうだ。

家康さんは「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし、急ぐべからず。」との遺訓を残したが、
分かっちゃいるが・・・ そんなに簡単なことではないし、
荷物だって、軽いに越したことはない。

そんなわけだから・・・ 為政者に厳しい目を向けるのも、分からんでもないが、
こういった問題は、政治家に丸投げするのではなく、
社会全体で、国民全体で考えることが肝要で、
ただ反対するだけじゃなく、耐えられるギリギリの妥協点を見いだすしかないのだろう。

単純に思いつく対策は・・・ おそらく、次の二つではなかろうか?
その一つは、少子化が好転するまで、耐えて凌ぎきることだが、これは相当にキツいし厳しい。
もう一つは、外国人労働者の積極的な受け入れであり、
一定数の定住と帰化(移民)を政策的に緩和し、促進することだと思うが、如何なものだろうか?

外国人労働者を、いまよりも多く・・・ いや、かなり多く受け入れて、
彼らに頼るか、否かといったアンケートを取れば、
おそらく「No(頼らない。本音は頼りたくない)」と応える方が多いと思われる。

ところが・・・ 「Yes(頼る。)」か「No(頼らない。)」だけではなく、
そこに「どちらでもない。」ではなく、「頼らざる得ない。」という選択肢を設けるとすれば、
「No(頼らない。」と「Yes(頼る。)」と「頼らざる得ない。」は拮抗するのではなかろうか?

あくまでも推測だが「Yes(頼る。)」と「頼らざる得ない。」を足すと3分の2となることから、
消極的な選択ではあるものの・・・ 外国人労働者を拒む理由は、少数意見であり、
推進するべきとなるのではなかろうか?

やれ犯罪が増えるだの、治安が心配だのと云った声が上がるのも、分からんではないが、
この国が置かれている少子化は深刻で、
もはや、背に腹は代えられないところに来ていることを、しっかりと自覚せねばならない。

ずいぶんと遠回しになってしまったが、
少子化対策と並行して、グローバル人材の受け入れや、移民問題についても、
早急に議論を進め、早い時期に方向性を示すべきではなかろうか?

つまらぬプライドを捨てて、グローバル人材を受け入れるとともに、一定数の定住と帰化を認め、
年金を納めていただき、健康保険料を払っていただき、税金を納めていただき、
数年後を目途に、客を輸送することが可能な、2種運転免許を取得していただければ、
少子化対策に明るい兆しが出てくるまでの、繋ぎになると思うが・・・ 如何なものだろうか?

老婆心ながら、若い方々にあえて伝えるとすれば、
少子化問題は・・・ 高齢者世代の問題と云うよりも、
いまを生きる若者たちにとっての・・・ 老後問題である。
けっして、他人事ではないので、若い方々は自分のこととして捉えていただきたい。

ゲスな捉え方をしてもらっちゃ困るが、
ガンバレ! 若者たち、
先々をしっかりと、しっかりと見据えて・・・ 励んでくれ!

追伸
いささか講釈が過ぎたが・・・ あくまでも個人的な思いであって、
本件について議論するつもりはないので、コメントについてはご容赦願いたい。


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2 コメント

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Unknown (soba7110)
2023-05-15 13:40:47
同感です。
国民一人ひとりが自分の事として真剣に考えなければならない問題です。
そのバロメーターは選挙の投票率に比例して現れると思います。
この国を少子化と高齢化にしたのは国民一人ひとりの責任です。
Unknown (多摩爺)
2023-05-15 14:08:54
soba7110さん、こんにちは

コメントを頂戴しありがとうございました。
あくまでも個人的な見解ですが、この国ではなにかあると、直ぐに政治の責任にしてしまいます。
大事の前には小事があったはずだし、耳障りの良いマニフェストに浮かれた時期もありました。
政治は結果責任ですが、失敗したら、やり直せば良いぐらいの柔軟性が認められたら、
政策がもっと身近になるし、国民と為政者の距離も縮まると思っています。

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