時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

年末に下された重い決断

2021年12月30日 | 時のつれづれ・師走 

多摩爺の「時のつれづれ(師走の27)」
年末に下された重い決断(モリカケ、そしてサクラの結末)

厄介なことは、新しい年に繰り越したくなかったのだと推察できるが、
なんとなく・・・ どさくさに紛れて感が否めない、暮れも押し迫った12月になってから、
司法の場において、二つの大きな判断が下されている。

一つは、森友学園をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、
自殺をした職員の妻が国などに求めた損害賠償訴訟で、国は争うことを止めてしまい、
請求を認める認諾を行ったため、訴訟そのものが終結してしまったことである。

訴えた妻は「お金を払えば済む問題ではない。悔しい。」と怒りをあらわにした。
代理人の弁護士は「改ざん問題が追及されることを避けるため訴訟を終わらせた。」と批判した。
お二方のお怒り、そしてご批判・・・ ご尤もだと思う。

とはいえ・・・ 裁判そのものが刑事ではなく、損害賠償を求める民事だから、
相手が「申し訳ない。私が悪かったのでお支払いします。」と言ったら、
例え、お金を払えば済むようなことではなくても、そこから新たな進展に至ることはありえない。

そして、もう一つは、元総理の後援会が主催した「桜を見る会」の前夜祭を巡って、
地裁特捜部は公職選挙法違反(寄付行為の禁止)に関する容疑を、一旦不起訴としたが、
検察審査会から「不起訴不当」との議決を受け、再捜査したものの
やはり立証は困難との判断にいたり・・・ 再び不起訴となって、本件の捜査が終了している。

元総理が拘わった案件だけに、メディアや野党の幹部は・・・ 道義的責任は免れないとして、
再び国会で説明するよう求めるよう、相次いでコメントを発した。

個人的な思いとしては、白か黒かと問われたら、限りなく黒に近いグレーだと思うが、
法律では、黒でない限り裁かれることはなく、
今後いくら国会で説明を求めても、これまた新たな進展はありえないだろう。

二つの判断で、問題視しなくちゃならないのは
「法の上に感情があって良いのだろうか?」ということではなかろうか?

法律の上に感情を設けて判断を下したら・・・ いったいどうなるのだろうか?
分かり易い例えが・・・ お隣の半島にあった。

日韓請求権協定により、法律的には決着済みである慰安婦や徴用工の問題について、
半島の司法が国民感情を優先させ、法を超えた判決を下している。

それを見た、この国の国民は・・・ 半島は法治国家ではなく、人治国家だと笑ったが、
もし、この国の司法が国民感情を優先させていたとしたら、
その後の国民の声は、是としていたのか、それとも否としていたのか、
いったいどちらを支持していたのだろうか?


本来なら半島の司法が下した、いい加減な裁きを他山の石とすべきところなのに、
法の上に感情を置いて、これを学べと、
メディアや野党幹部がいうのであれば・・・ 開いた口が塞がらない。

とはいえ・・・ 本件を訴求した方々が、感情を爆発させる表現の自由まで、
奪うものであってはならないと思っている。

法的に下された裁きに、新たな処罰を求めるものでなければ、
また、著しく度を超えた罵詈雑言でなければ、
感情を存分に爆発させるのは・・・ 表現の自由であり、
そこまで非難されるものではないと思うが・・・ 如何なものだろうか?

どんなに無念であっても・・・ その結末は、お金で解決するしか手はないし、
いつまでたっても、グレーを黒だと言い続けていても、
地検の特捜部が、起訴するに至らないとしたんだから・・・ 申し訳ないがゲームセットである。

法治国家とはそういうものであって、
それが嫌なら・・・ 半島のように、国民感情で裁く人治国家になるか、
国家の上に共産党がいる、社会主義国家になるしかないだろうが、
その二つから、国のあり方を選べと云われたら、国民はいったいどうするんだろうか?
大変申し訳ないが・・・ 私はどちらも勘弁してほしい。

驚くような結末になってしまったが、
感情ではなく、法に則って下された結論だと捉えれば、
もうそろそろ・・・ ノーサイド(和解)で良いんじゃなかろうか?

ラグビーように、互いをたたえ合うのは無理だと思うが、
これから先に、新たな展開が望めないのであれば、
不本意ながら和解と云うことにしなきゃ・・・ いつまでも、このままで良いわけがない。

法律によって決まったこととはいえ、
そこに納得できない感情があり、拘りがあることは・・・ 理解しているし、
「決まったことなんだから、もうなにも言うな。」なんてことを言うつもりもない。
とはいえ・・・ そこに法律があることを、無視するわけにもいかない。

年明けの国会で、予算審議をそっちのけにして、
モリカケ、そしてサクラを追求するのは・・・ もうそろそろ、本当にもうそろそろ
勘弁願いたいと思っているが、如何なものだろうか?

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