時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

錦繍の絨毯 谷川岳

2022年10月23日 | 旅のつれづれ

多摩爺の「旅のつれづれ(その19)」
錦繍の絨毯 谷川岳(群馬県みなかみ町)

コロナ禍(第7波)が、落ち着きをみせてきたことに加えて、
今月から始まった全国旅行支援に、外国人観光客の受け入れもあっての相乗効果だろう。
四季の国の秋を、鮮やかに彩る紅葉に、癒やしを求める人々が、郊外へ郊外へと出かけている。

今年は夏が暑すぎたところに、秋の長雨が続いて、急に冷え込んだもんだから、
寒暖差の妙というのか・・・ 紅葉も、黄葉も、例年以上にハッキリくっきり鮮やからしい。

そして、ここにきて連日のようにメディアが、
日光(いろは坂、竜頭の滝)を取材しているのをみていた女房が、
先週行った富士山は曇ってたけど、今週はずっと天気が良いみたいだから、
紅葉狩りに出かけたいね・・・ と言ってきた。

昨年のいまごろは、コロナうつで元気がなかったのに、変われば変わるもんだが、
元気が良くなったということは、とってもありがたいことで、
辛い思いをしたんだから・・・ 可能な限りは面倒を見てやろうと思って、
北多摩からだと、日光(栃木県)よりちょっと近い、谷川岳(群馬県)に行くことになった。

夜明け前に家を出て、トイレ休憩を含めて約3時間、
所沢ICから関越道を走って、水上ICで降りてからは、国道を約15キロぐらい走り、
谷川岳ロープウエーの乗り場(土合口駅)にやって来た。

ここからはロープウェーに乗り換えて、
標高746メートルの土合口駅から、1,319メートルの天神平駅までの、
標高差573メートルを約10分で駆け上る。

ロープウェーの始発がでる、8時(週末は7時)には間に合ってたんだが、
平日(21日)なのに、既に行列が出来ていて、
切符を買うのに並んで、ロープウェーら乗るのにまた並ぶんだから・・・ 凄い人気だ。

ロープウェーは往復で2,100円、富士山に登るスバルラインと同じだけど、
富士スバルラインは駐車場代込みだが、ここでは駐車場代は別料金で500円が必要、
当然だが2,100円は、車1台じゃなくて1人分の料金だから、
年金暮らしの年寄りには、ちょっと痛いが、
山の上まで連れてってくれるんだから・・・ まっ、こんなもんだろう。

そんなぐあいで、少しストレスもあったが、あっという間に気持ちを切り替えてくれたのは、
山裾から360度に広がった、見渡す限りの・・・ 錦繍の絨毯だった。
こりゃ・・・ すごいっていうか、すごすぎる。
秋の季語が「山粧(よそお)う。」ってのも、文句なしに納得である。

見渡せば、ここに来ている方々は・・・ 見た目で恐縮だが同年代の方々が多いが、
私たちとは違って、みなさんは足下から、服装やリュックまでバッチリきめていらっしゃた。

私たち夫婦は、ここに来ただけで大満足なんだが、
同年代の多くのみなさんは、ロープウェーを降りてからのトレッキングが、
どうやら・・・ 本番らしい。

いやぁぁぁ、みんな元気が良いね・・・ なんて、ぼやきながら、
目の前にある絶景のトレッキングコースに、一歩が踏み出せない爺さんと婆さんは、
颯爽と尾根を目指して歩いて行く、元気な方々の後ろ姿を見送りながら、
ビューテラスでお茶する・・・ 意気地なしであった。

帰りの車の中で女房に「来年はトレッキングに挑戦するか?」と問うと、
間髪を入れずに・・・ 「無理!」とひと言、
さらに「格好から入るのに、お金がかかるから・・・ 」と、現実的な答えが返ってきた。

まかり間違って「良いね。」なんて言われたら、どうやって断ろうかと思ってたんで、
ホッとした感もあるが、似たもの夫婦でホントに良かったと思う。

私たち夫婦にとって・・・ 山とは、
そこに山があっても、登るものではなく、眺めて楽しむものであった。
健康的には勿体ないんだけど、頭と体が一致してないんだから、
無理をしないに、越したことはないのだろう。


天神平駅から、ロープウェーと紅葉を収めたお気に入りワンショット

トレッキングをされる方々の半数は、高年齢の方々だから・・・ みなさん、元気が良い。

紅葉を下に見ながら、尾根を縦走される方々も多かった。

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6 コメント

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Unknown (力丸ママ)
2022-10-23 19:30:31
私も4年前に行きました。
勿論ロープウェイでのらくちんコースです。
Unknown (多摩爺)
2022-10-23 20:41:32
力丸ママさん、こんばんは

谷川岳は、私の想像以上でした。
ロープウェーを含めて、どこかの家具屋さんのキャッチコピーじゃありませんが・・・ お値段以上ですね。
Unknown (kazukomtng)
2022-10-23 21:29:11
なんと綺麗な!
くちサメは、錦繍の東北旅行と銘打たれていましたが、イマイチでした。
そして、凄くハードなツアーだったのに、同年代の方々が、これが普通と平然とされていたのに驚きましたよ。
大事なことは、自分がどうしたいか、だと思います。
この歳になると、ね。
Unknown (多摩爺)
2022-10-24 07:19:46
くちこさん、おはようございます。

東北は如何でしたか?
ツアーだと散策も自由にならないと思いますが、贅沢に観光地を数多く巡ると、
その土地にある、良いところを見落としがちになるので、一つか二つに絞った方が良いかもしれませんね。
Unknown (馬鹿も一心です。)
2022-10-24 08:04:06
谷川岳
ケーブルの想い出。
https://blog.goo.ne.jp/kikuchimasaji/e/dda0a3859049208157cf9f88e74bc281
Unknown (多摩爺)
2022-10-24 10:52:51
一心さん、こんにちは

辛い思い出話を語ってくださり、なんといったらいいのか、言葉が見つかりませんが、
心痛を察しますと言わせてください。
山は笑顔を見せて迎えてくれるだけじゃないことがよく分りました。

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