タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ ブロガー・タックの正体 ≫

P1020192 タックなるブロガーの正体は、これまでに投稿した写真や文章を、詳細に検証すれば判明すると思うが、右の写真のように、高校生の頃には、猫好きのギタリストだったのである。
 両親は、昭和14年12月15日に結婚し、翌年、いま田舎家のある土地に新居を構えた。木造平屋建、切妻の柾屋根で、裏には物置小屋と鶏小屋があった。宅地面積は、二戸分、三百九十坪あり、近隣と比べてかなり広々としていた。
 農業を営むつもりで十四町歩の畑地を購入したが、火山灰土の痩せ土地の上、気候が冷涼な地域のため、早々と営農に見切りをつけ、父は杣夫を生業とした。腕がよく体力抜群だったのでたちまち頭角を現し、六十五歳で隠居するまで、道東一円の林業界に盛名を馳せた。タックは、昭和18年生まれの長男である。P1020191 P1020190
 タックは無類の猫好きで、中学一年のとき、長年飼っていた雄猫クロが姿を消したあと、近くの人から雌の子猫を譲り受け、コニ(白に黒のブチ)と名付けた。コニは毎年孕むので、可哀相だが、生まれた子猫は、もらい手がなければ、父に処理してもらった。
 右の煤けた茶色の雄猫は、コニの息子で、ボンと名付けて一匹だけ残した。去勢したため温和しく、ほとんど家から外に出なかった。夜は、タックの布団に頭からぐいと潜り込み、中で一回転し、腕に顎を載せて眠るのだが、この重みがけっこう堪えた。
 昭和40年にタックが就職したときは、既にコニの姿はなく、ボンが健在だったが、この年に、父がブロック造りの家を新築したのを機に、叔父の家にもらわれていき、かわいがられた。見てくれはよくないが、性格のよい猫だったからだろう。コニは気難しい猫で、タック以外の人にあまりなつかなかった。
 内容が<タックの正体>から<タックの猫>に逸れてしまったが、全く探索の手がかりにならないわけでもない。

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