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「神話」 と 「実話」 Ⅱ

2021年08月22日 | ものがたり
 【ネタ切れに付き、過去記事の「編集・加筆」です。】 

 福島で原発事故が起きた時に多くの報道機関が「安全神話が崩壊した。」と書きました。暗喩として使う「神話」には、「非科学的な作り話」と「確実性が期待できる話」の二通りの意味が有ります。

 「確実性が期待できる話」の場合には、科学的根拠があるかどうかに関わらず、
権威のある学者が「自説」を発表し、この「話」を報道機関が持ち上げる事で一つの論説が「神話」になると考えられます。この場合の「安全神話が崩壊した。」は、学者ではなく報道機関に重大な責任があることは明らかです。自由に論ずることが許される「学説」は、最初から「神話」ではないのですが、利権が絡むと報道機関が煽る事で「定説」になり、忘れたころに「神話」になります。

 「非科学的な作り話」である事が判ったなら、報道機関が「安全神話が崩壊した。」と書くのは間違いで、「安全は嘘だった。」と書くべきです。

 原発の安全性は兎も角、ここでは「神話」の意味を考えてみます。

 現在では科学が発達して、様々な「事実」が発見され証明されています。「事実」と”「 」”付きで書いたのは、現在の科学で証明されただけの「事実」であり、将来も「事実」である保障はないからです。また、「事実」が人口に膾炙された場合は「真実」と言われます。勿論、「事実」は単なる「事実」ですが、「真実」は「神話」である場合も有ります。

 未知の領域は非常に多く存在し、科学では「未知の領域」に関して、推論や仮説で対応します。推論は決して「嘘の話」ではありませんが、多くの「推論」が否定され「反証」に耐え抜いた一説が「事実」として認定されます。

 「物体」を認識するには物質と物性の両方から考える必要があり、現在でも「認識論」は確定できていません。古代に於いても「森羅万象」を解明しようと努力した事は想像に難くは有りません。 古代に解明された「事実」はウソでも神話でもありませんが、その多くは否定されています。

 現在では科学的に「物質は『ちから』によって存在が保障されている。」とされています。「ちから」が無ければ原子核も電子も存在できないので、「物体」を認識することは出来ません。しかし、「ちから」を定義することは出来ても、その「実態」を確認することは出来ません。「ちから」は相互作用なので、現在の技術で外部から確認しようとすると、その「相互作用」に影響を与え、本質を失います。

 つまり、物質を「実話」で説明する事は不可能という事になります。ここで「神話」が必要になり、「神話」で「物体の本質」を説明する事が可能になります。ノーベル物理学賞の受賞者であるピーター・ヒッグス氏が、質量の生成に関する「ヒッグス粒子」を提唱し、後に「神の粒子」と名付けられた事も、現時点では納得できます。

 当然、将来に於いては「ヒッグス粒子」が普通の素粒子の一つとして「認識」できると思いますが、その時には新しい「神の粒子」が現れます。

 「実話」とされる「歴史書」は、捏造や改竄・偏向に満ちている事からも、寧ろ「原発の安全『実話』が崩壊した。」のほうが、しっくりきます。

 少なくとも「日本神話」は、神の「真実」と、人間が「そうあってほしい事や、そうあるべき事を書いた話」の事で、「実話」よりも真理を表していて「正当性」があります。当然乍ら、「神話」には国家の正統性を保障する目的が有るので、「実話」よりも優れていいます。




2 コメント

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Unknown (sekoisyougioyaji)
2021-08-23 11:25:52
あと、日本では戦争は絶対にない。という憲法9条神話がありますね!
Unknown (yk-soft-85)
2021-08-23 16:07:01
「9条神話」を信じている人は、日本が戦争をしなければ平和になる事を「真実」と思っているようです。

「事実」としてはアメリカ製の神話なので、「日本に戦争をさせない」為の統治法であることが「真実」です。

「9条の安全神話が崩壊する」などと、努々思ってはいけません。

「ゆめゆめ」が「努々(=決して)」だと、今書いて初めて知りましたが、「努力は必ず報われる」が流行りなのも、言い得て妙です。

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