2008/11/22公開(11/22鑑賞)
製作国:日本
監督:福澤克雄
出演:中居正広、仲間由紀恵、笑福亭鶴瓶、上川隆也、石坂浩二
家族へ、帰りたい。
STORY:本土防衛のために従軍していた清水豊松(中居正広)は、終戦を迎え家族の元へと帰ってきた。平凡でも幸せな家族との日々を営もうとしていた矢先、B・C級戦犯として逮捕されてしまう。豊松の銃剣がアメリカ兵捕虜の腕をかすめたというのだ。それだけのことにもかかわらず、裁判で下されたのは死刑の宣告だった。(シネマトゥデイより)
1958年にフランキー堺さんでドラマ化された作品を中居くん主演でリメイクされた作品。
中居くんのシリアスな演技は好きなので、戦争映画はいつも敬遠しちゃうのですが早速観てきました。日本の戦争ものはしつこいくらいのお涙頂戴的なものが多いのですが、思ったよりもお涙頂戴な内容ではなかった(私はね)のが良かったです。
監督の福澤克雄さんは、ドラマ「華麗なる一族」や「砂の器」で演出をされてますが、どちらもちゃんと見てたので何となく雰囲気はありましたね。邦画独特の間がなく、意外とテンポよく展開されてたのも良かったかなと。長丁場ではありましたけどあまり長さを感じずに見入ってしまいました。
A級戦犯はよくテレビなどで聞いたことがあっても、BC級戦犯についてはあまりよくは知らないのでとても興味深いものがありました。戦犯裁判でもアメリカと日本で通訳を通しての裁判なわけで、微妙な言葉のニュアンスが伝わらないこともあったでしょうね。上官の命令は絶対だというのがわかってもらえなかったのは悲しかったな。
実際には死刑判決を受けた934人に対し執行されたのは920人。すべては上からの命令でしょ。自分の意志じゃないのに・・・A級だけでいいじゃないのと思ってしまう。いずれこうなるなら、あの時命令を無視して銃殺になってたほうが良かったのかな。それにしても戦犯で逮捕された人たちはちゃんと記録が残ってたんですかね。アメリカの執念でしょうか。
中居くん、頑張ったよ!
中居くん、演技で泣けたよ!
ホントお疲れ様でした。迫真の演技お見事でした。スマスマを見ていてもどんどん痩せていく姿に心配しちゃったし。この身体張ったかいがあって素晴らしい作品になってましたね。ラストの家族に手紙を書く時の目が頭の中に残ります。
失敗したら後がない髪を剃るシーンは今みたいに簡単に剃れないからドキドキしました。おかげで緊張感あってよかったかも。仲間由紀恵ちゃんもドキド
キだったろうねぇ。お二人とも息があってたし、子供役の子が演技がうまかったのでちゃんと親子に見えてました。
何回か中居くんが歌うシーンがあるんですけど・・・ごめん笑った。
収監先でのツヨポンと鶴瓶さんとのシーンも良かった。ツヨポンは房から出て行く時のシーンちょっと泣けました。ちょこっとのシーンなのかと思ったら意外と長かったですね。鶴瓶さんも真面目な演技良かったです。
それと風景がとてもきれいでしたね。よく見つけたなぁと思うほど素敵でした。場所はちょっとわからないのですが夏と冬とで崖から海が見える場所が映るんですがあれは素晴らしい景色でしたね。
ただね、エンドロールに流れるミスチルはちょっと違うかなと。楽曲は良いんですけど久石譲さんの曲のまま終わって欲しかったかも。
うまく感想が書けないのが残念なんですけど、戦争がもたらした不条理というものをとても考えさせられるお話でした。