フルカウント
侍ジャパンより「キューバ応援しちゃいそう」
起こり得る“中日逆転現象”の皮肉
理由は監督業と国内移籍の指揮、
この2つに専念するためである。
昨オフにも
「監督になると絶対に出席しないといけない
イベントがあるからな。
おちおちドミニカにも行ってられないよ」と
ボヤいていたように、
11月末に開催される
ファンフェスタやOB会などに合わせて、
早めに帰国せざるを得ない。
また、
同時期に解禁されるFA戦線や
トレード市場でも陣頭指揮が執れない。
昨オフはFA宣言した
DeNA・山口俊(現巨人)との交渉を
国外から指示したが、
結果的に獲得に失敗した。
監督業に専念した結果、
どうなるか。
常識的には長期政権を敷くということにならないか。
就任会見で「つなぎの監督」と
宣言したのはウソだったのか…。
そこまで考えて記者は昨秋、
白井文吾オーナー(89)の発した言葉を思い出した。
「森は根本のまな弟子だからな」―。
時期は森監督就任直後。
「森監督を根本陸夫氏のような
全権監督に据えるのか」との問いに
答えたものだった。
新指揮官に、
西武での現役時代に薫陶を受けた
「球界の寝業師」同様、
編成面も一手に引き受ける
GM兼任監督の座を保証する意図がにじんでいた。
森監督の「短期政権」は想定通り。
おそらく就任2~4年目、
つまり18~20年オフには
ユニホームを脱ぐだろう。
その後は球団OBの“V戦士”に
監督の座を譲り、
自らは現在、
事実上兼任しているGM職に
専念することになるはずだ。
根本氏は実質的GMとして
西武の黄金時代を築き、
ダイエー(現ソフトバンク)が
強豪球団になる土台も作った。
大型トレード、アマ選手の囲い込み、
他球団の裏をかくドラフト戦略などで
大胆な戦力補強を敢行し、
「根本マジック」とたたえられた。
14年から今年1月末まで在任した
落合博満GM体制が必ずしも成功したと言えない中、
白井オーナーが近い将来の森監督に求めるのは、
根本氏のような「名GM」の姿だ。
その第一歩として
「北中米行脚、今オフ限り」という
決断に至ったということだろう。
(報知新聞電子版・8日付けの記事から引用しました。)