にもかかわらず笑うこと

　矢野選手の登録抹消の経緯を伝え聞きました。
矢野選手について、私ごときが多くを語ることはできません。
矢野さんや、矢野さんを心から応援されている方の胸中を思うと、ただ心が痛いとのみ。

　身体の痛みは昨日今日からのことではないですよね。
ずっとずっと前から闘ってこられたんだと思います。
心の痛み、悔しさ、もどかしさとも。
それらを抱えながらも、ベンチでは笑顔で選手達を迎えて、元気づけて。
試合に出ない時でも、チームの為に自分に出来ること、自分にしか出来ないことをやるんだ、
というその姿に本当に勇気づけられています。
自分も頑張らないと、と思います。

　今回の登録抹消も、チームの為に自ら申し出られたんですね。
チームのことを思う気持ち、決断力、心の強さ。
それら全てがあるからこその行動。
野球選手として、人間として心から尊敬します。

　そんな矢野選手を心から応援されている多くのファンの方にも、いつも勇気をいただいています。
直接お会いした方も、ネットでお話させていただいている方も、球場や電車で偶然ご一緒した方も、
皆さん優しくて一途で、矢野選手にメロメロで。
そして時々ヘバりそうになる私を「狩野君は頑張ってるよ！」と励ましてくれるんです。
矢野選手が素晴らしい人だからこそ、素敵なファンも多いんだ、と思います。

　ありきたりな言葉しか出てきませんが、
痛みや苦しみを知っているからこそ、人は強く優しくなれるんだと思っています。
その本当の辛さは本人にしか分からないことですが。

　大きな痛みを抱えつつ、にもかかわらず笑うこと。
言葉で言うのは簡単ですが、簡単に出来ることではありません。
前を向いて歩いていくその姿、強さと優しさ溢れるその笑顔が、私にはいつも輝いて見えます。

　矢野選手のことも、矢野選手を応援されている方のことも、とてもとても尊敬しています。
出会えたことに感謝しています。
そして心から応援しています。

　私が言うのもおかしい気もしますが、皆さま、どうかお身体くれぐれも大切にして下さい。
しっかり休んで、沢山食べて、ちゃんと寝て下さいね。

　矢野選手の肘が少しでも早く良くなりますように。
一日でも早く、その元気な姿をグラウンドで見られますように。
また甲子園で、他の球場でも、沢山のファンの方々と一緒に矢野選手に大声援を送る瞬間を
心待ちにしています。