お願いです

　オリックスバファローズの小瀬外野手が2月5日に亡くなられたとのこと。
ご遺族、ご関係者の皆様にお悔やみ申し上げるとともに、
小瀬選手のご冥福を心よりお祈り致します。

　事件性はない、ということで詳細は発表されないようですが、
自殺であって欲しくない、と願っています。

　以下は、私の個人的な、勝手なお願いです。

　私事ですが、一年程前に知人が自ら命を絶ちました。
彼がずっと苦しんでいたことは伝え聞いて知っていましたが、その前月に会って笑顔で言葉を交わし、
「元気そうだったね」と友人と安堵していた、その矢先の出来事でした。ショックでした。
今でも現実として受け入れ難い気持ちでいます。

　親しかった人々は皆、自分を責めました。
「あの時もっと話を聞いていたら」
「あの時違う言葉をかけていたら」
周りの方は「自分を責めないで」と優しい言葉を掛けてくれますが、難しいことです。
故人を思えば思うほど、後悔の念は尽きません。

　数か月後に開かれた「偲ぶ会」で、会の間ずっと彼との思い出を語り合う私たちを
穏やかに見守られていたお父様が、閉会に際してご挨拶をされた時、
「親より先に死んではいけません」
と叫ぶようにおっしゃったその声がその姿が、今でも耳に目に焼き付いて離れません。

　自殺とは、遺された者の心に深くて消えない傷を残す、そういう死です。

　彼はきっと、ずっと苦しい思いを抱えつつ、それでも頑張って生きてきてくれたんだと思います。
私にはその苦しみを想像することも出来ません。
もっともっと生きていて欲しかったけれど、故人を責める気持ちはもちろんありません。
共にこの世に生まれ、出会えたこと、沢山の思い出をくれたことを感謝しつつ、
心の中で生き続ける彼を思うだけです。

　きっと今も、様々なものと戦いながら「死にたい」と思うほど苦しんでおられる方が
沢山居るんだと思います。その方達に「頑張れ」と言うことは私には出来ません。

　でも、どうか生きていて下さい。
あなたを思う人がいることを思い出して下さい。
何も頑張らなくていいです。ただ、１日でも長く、１分１秒でも長く生きて下さい。

　あなたを殺さないで下さい。
あなたの大切な人達の心を殺さないで下さい。

　生きて下さい。
お願いします。