虹パパの日記〜「きれいなおじさんは苦手ですか?」〜

【小説】日の丸恵之助(ひのまる めぐみのすけ)物語〜その28〜

いよいよ恵之助もひとりで飛び込み営業に出る日がやってきた。

「行ってきます!!!」

と元気良いフリをして支店を出ると、
雑居ビルを目がけて歩く足取りは重い。

名刺集めのための
飛び込み営業。

名刺をいただけたら
そこへテレコールする。

そのために
名刺を集める。

良いのかこれが目的で、本当に良いのか?
という気持ちを押し殺して、とにかく

怒られるのが嫌〜
こわ〜い

と、片っ端から飛び込んで、名刺交換をなんとか
どうにかしてもらう。

そのために嘘もつく。
騙す。

これで良いのか?

「水道局の方から来ました」っていう例の騙しの営業手法と変わりないじゃないか。
いいや、それよりも酷いことをしているんじゃないか。

嘘やごまかしがバレると
当たり前だが、怒られる。

「2度と来るな!」

となる。

そんな場所をいくつ作ってしまっただろう?

そんな日々を繰り返す恵之助は
鬼軍曹・高井部長から

「日の丸〜、目が死んだ魚の目になってるぞ」

と、明るさどころか、活気も生気も失っていくのでした。

つづく。


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