の「襲撃」を受け、高校生活は最悪のスタートでした。
休み時間のたびに、
「日の丸ー!タイマンじゃー!」
と教室にやってくる宝山。
クラスメイトは自分達の危険を顧みず、
恵之助をかくまってくれ、みな、口を揃えて
「日の丸はここにはいないよ〜」と。
そんな、みんなの協力がないと成立しない、
「日の丸忍法・隠れ身の術」
も、もって数日。。。。
決闘の申し出を受けることになりました。
恵之助同様、宝山の「襲撃」にあい、決闘の申し入れを受けた野球部の、
エースで4番・ヒラノッチは、スポーツ万能、喧嘩自慢であるにも関わらず、
宝山には歯が立たなかったと・・・・
ガクガクガクガク
ブルブルブルブル〜
虫も殺せない
暴力大嫌いな恵之助が到底敵う相手ではなく、
ヒラノッチからのアドバイス
無抵抗
を貫いたのでした。
大事な顔だけはガードで守り、
無言のサンドバックの如く
ひたすら耐える無抵抗。
宝山も
「ツマラン」
と、去っていったのでした。
宝山にも
彼なりの美学があるらしく、
友達の友達は「やらない」
ということを徹底しているということで、
宝山と同じクラスだった
恵之助の親友・春(はる)が、
宝山に近づき、友達になってくれた。
これで、恵之助は安心して高校生活を送ることができるようになったのでした。
その後の宝山爆ですが、
友達の友達「ではない」、
野球部やサッカー部、ラグビー部の
骨のありそうな人物を先輩含めて
片っ端から襲撃、決闘を申し込んでいった。
ある決闘で、ラグビー部の先輩に大怪我を負わせ、
傷害事件となり、高校を退学することになった。
高校卒業後、
風の噂で、
「宝山爆は、アメリカで死んだ。」
と聞いた。まだ、20代前半のことだった。
彼の生い立ちや、
育ち、家庭環境など知る由もありませんが、
あれだけ
整った容姿に
優れた頭脳を持ち、
運動神経抜群にも関わらず、
暴力を振るうことで
自分の存在を確かめるかのように
襲撃、決闘に明け暮れる毎日。
流石に疲れたのだろうか。。。。
死ねてやっと、ホッとしたのかもしれない。。。。
そのように恵之助は思ってしまったのでした。
骨がありそうな見せかけで
期待させてごめんな、宝山。
宝山爆、安らかに。
続く。