「わかる〜わかるぞぉ〜」
「わかるって、こんなに楽しいことなんだ〜」
と、受験勉強を楽しんでいた恵之助。
勉強以外、「悪」とばかりに
遊びの誘いを断り続け、
ついに誘われなくなった。。。
恵之助を勉強から遠ざける誘惑の雑音は無くなった。
飯・風呂・寝るが自分のタイミングは、アタリマエ。
テストの偏差値はぐんぐん伸びていったが、
「人としてはどうなんだ?」
そんな思いには蓋をして感じないようにしている恵之助なのでした。
この時は、
「一浪しても恥ずかしくない大学に合格する」
という目標は達成し、少しの達成感と少しの自信を得ることはできた恵之助でしたが、
その後、自分の自信のなさに
激しく苦しむことになるとは
思いもよらず
ひとまず「大学合格」に喜ぶのでした。
しかし、この喜びが
心の底からの
魂からの
喜びでないことは
本能的にわかってはいた
恵之助だった。
つづく。