4249.~自身の世界で~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「大学、第一志望校に合格!」(11月30日)
おはようございます。秋津教室の滝です。
11月の初め、嬉しい知らせが飛び込んできました。
「先生、合格しました」、
電話の向こうから声を震わせながら、Nさんは第一志望だった大学の合格を報告してくれました。
「良かったね、Nさん、おめでとう、がんばってきたからね。良かった、本当に良かった、良かったね」
講師は20回近く「良かった」を連呼して、電話を切りました。
Nさんは中学から6年間美術部に所属し、高校を卒業したら芸術系の大学に行くことが夢でした。
美術部では油絵など制作活動に取り組んでいましたが、「それだけでは満足しない表現欲求が自分にはある」と、
よく口にしていました。
「先生、私、本当にやりたいことは違うんですよね」
「違う?どういうこと?例えば、どんなことがやりたいの?」
Nさんはいつものゆったりとした口調で、
「目の不自由な人でも、絵の色調を感じられる作品を作ってみたい」、
「それと……、自然の素材を使って、自然を作品で再生したい」と語り始めました。
Nさんが自分のアートを展開したい場所は、決められたキャンバスや画材なのではなく、
例えば日常生活の中、また社会や自然の中のあるのかも知れません。
Nさんが専攻する表現学部芸術学科では、アート、デザイン、プランニングという三つの分野を軸としながら、
フィールドワークや地域交流を通じて幅広い分野で教養と経験を積める、
Nさんにとって理想的な教育プログラムが用意されています。
「異質力で輝く」
これはこの大学のモットーです。この言葉はNさん自身を表しているようにも思えます。
おめでとう、Nさん。
◇ワンポイント・メッセージ
Nさん、おめでとうございます!しかしこの快挙以上に感動したのは、 Nさんの表現への意欲と探求心、創造力の自由さです。このような世界が、Nさんの中にはあったのですね、本当に驚きました。日々追われる教科学習とその評価、それだけでは見えない大きな世界を見たような気がします。「異質力で輝く」という大学のモットーもすばらしいですね。“Nさん自身を表している”、同感です。これから始まる大学生活、Nさん、大いに羽ばたいてください。