
78.楽しく宿題!(6)
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
造形リトミック教育研究所
*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー
おはようございます。
宿題を楽しくこなすのにはどうしたらよいでしょうか。具体的な課題を想定して、気楽に考えていきましょう。
今日は、「読解」。算数の文章題と並んで、「読解」に対して苦手意識をもつお子さんが多いようです。両者には、言葉の理解という共通の要素がありますから、それは当然です。
1)まずは、読解の問に答えることではなく、テキストを読むことを課題として行いましょう。場合によっては、「テキストを○回読みました」ということで宿題を終わりとしても構いません。答えが埋まっていないと、お子さんが満足しないようでしたら、軽く説明しながら、答えを書き込ませましょう。
2)問も、答えることではなく、読むことを課題として行いましょう。答えさせようとすると子どもはあせります。あせっていると、説明も聞こうとしないで、正解ばかりを知りたがります。「わかる」ことよりも、答えが「あっている」ことを優先させてしまうのです。
これも、ここまでで宿題終了で構いませんが、答えが埋まっていないと、お子さんが満足しないようでしたら、軽く説明しながら、答えを書き込ませましょう。
3)問で問題となっているテキストの文(または文章)をテキストの中のどこにあるのか捜させましょう。見つかったら、ラインマーカーで色をつけましょう。文字を一文字ずつ追うのではなく、テキストを眺めることの学習になります。宝探しのように、見つかると子どもはとても喜びます。読解の学習に取り組もうとする気持ちは、案外こんなところから生まれてきます。
あとは、1)2)と同様です。答えを書き込ませましょう。
4)ここまでこられたら、いよいよ読解の学習となります。絵を描くことと同じように、問への取り組み方をお手本として示してあげましょう。「さあ、やっごらん」では、子どもは何をどうやったらよいのかわかりません。だから余計、あてずっぽうで答えようとするのです。
絵が描けない子どもに「まずまーるいお顔を描いてごらん。つぎに鼻があるよ。目も2つあるね・・・」と手順を示すように、読解においても、考え方の手順を示してあげましょう。
※考える手順の示し方、詳しくは造形リトミックの教室ブログ(2008.11.17)もご参照ください。
5)こんなふうに答えを求めずに進めてくれば、どれだけリラックスしてテキストや問いを読んだり眺めたりすることができたでしょう?お母さんと一緒に学習することは、叱りさえしなければ、楽しいはずです。リラックスした状態で、ゆっくり少しずつ教えてあげれば、少しずつでも理解が出来るようになります。
長く療育に携わってつくづく感じるのは、ハンディが理解を妨げているというより、あせりやストレスが理解を妨げているということです。どうぞ、宿題は楽しく進めてあげてください。お母様方が疲れないように。
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