90.部屋の片付け(1)
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
造形リトミック教育研究所
*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー
年末がぎりぎりに押し迫る前に、大掃除の前の片付けをしたらどうでしょう。来週、終業式前には学校からいろいろな荷物を持ち帰ることでしょう。
今週は、勉強の代わりに片付けと、割り切ってもいいかもしれません。それほど、片付けは学習にとって大切です。性分にもよるでしょうが、散らかっていてはなかなか学習を始める気になれません。頭の整理もつきにくいものです。
まず、どこを片付ければいいのか、部屋を見渡してお子さんと一緒に考えましょう。
・足の踏み場もないようでしたら、床の上。
・机の上
・机の引き出し
・本棚
・おもちゃ箱
・たんすの中
・その他
それぞれの片付けをいつ行うのか、日付をふってみましょう。来る日も来る日も掃除ではイヤになってしまうでしょうから、3日間ぐらいにまとめましょう。
たとえば、こんふうに。
初日○月○日:片付けの計画と床の上
○月○日:机の上と引き出し
○月○日:本棚とおもちゃ箱
・・・タンスの中、つまり衣類の整理とその他は今回はおまけで、やっておいてあげても良いでしょう。
今日から始めれば、火・水・木で終わり、金は予備の日となります。土・日はゆっくり遊べます。カレンダーにも書き入れてみましょう。日にちや時間に追われるのではなく、自分で生活を組み立ていく習慣ができるといいですね。
そうすると同じことでも、あせることなく楽しみながら取り組めます。計画を立てることは、自分への予告でもあります。ことに発達障害をもつお子さんにとっては、予告は安心感を与え、ストレスの軽減につながって有効です。
カレンダーは、まだ日にちの理解できていなくても、折に触れ使っていきましょう。予定を文字や絵で書き込んで、それにしたがって行動するように促せばよいのです。「今日は、○○をしたね」「明日は、○○だね」という言葉がけとそれに伴う行動で、カレンダーの見方も日にちの概念的なことも次第に体得していくことができるでしょう。
さて、床の上の掃除。まず、要らないものを捨てさせましょう。捨てるのが苦手なお子さんの場合は、大き目の箱を用意しておいてそこに収めさせましょう。次に、ちらかっているものを本来あるべきところに収めさせましょう。「これは、引き出しの中ね」「これは、棚の上ね」「これは?」と次々に手渡して収納するように促しましょう。
後から親御さんが直しても構いませんから、あまり細かいことは言わずにどんどん収納するように促しましょう。そろそろ限界だという手前で、ストップしてお母さんも動いて収納をしてあげましょう。そして、最後の1つか2つを再びお子さんにやらせて終了としましょう。
これも学習と同じ、やりすぎないことが大切です。終えたら、おいしいおやつ。最高ですね。きれいにすることを楽しんでください。
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