3543.~指を使って~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「メキメキ、上達」(8月17日)
おはようございます。越谷教室の森田です。
Yさんは、お母さまともとても仲良しで、些細なことにも気配りが出来る優しい女の子です。
コロナウィルスへの感染予防も徹底していて、教室に入室すると真っ先に手洗いをしっかりとし、
授業中のマスク装着も完璧です。
Yさんは、最近足し算がメキメキと上達しています。
これまでの対象物に「1、2、3・・・」と書いて数える足し算から、指を使って一人で計算が出来るようになりました。
対象物がないと足し算ができないのと指で足し算が出来るのでは、ずいぶん違います。
なぜなら、指で足し算ができればどこでも、いつでも、鉛筆と紙がなくても足し算が出来るからです。
日ごろから、とてもまじめで一生懸命に何でも努力するYさんは、一度その手法を理解すると、
本当に目を見張るスピードで上達していきます。
この頑張りなら、もうすぐ指で数える足し算も卒業して、今度は大きな数に小さな数を足す足し算、そしていずれは足し算が頭の中で出来るようになる日も近いのではないかと、毎回楽しみに授業をしています。
◇ワンポイント・メッセージ◇
とてもまじめで一生懸命に何でも努力する、というYさん。その成果が、今足し算に表れていますね。指を使って行う足し算、これはすぐれた手法です。十進数の世界において、手指の数が5本と5本で10本であることは、画期的です。偶然とは、思えない程です。まず、片手だけで学習すれば、5の合成分解を視覚的に確認しながら体得することができます。10までの数の学習へと進めば、両手を使って6は5と1、7は5と2・・・、と数の構成を体得することができ、そこから勿論、10の合成分解、補数の理解へと進むことができます。足し算を習う小学1年生の頃は、多くの人がさんざん指を使ってきたことと思います。その繰り返しの中で、数の構成、数概念を獲得し、また和を記憶し、自然に指を使わなくても足し算ができるようになりました。しかし、教室の生徒さん方は、そのプロセスに要する時間がそれぞれ異なります。たとえ長くかかろうと、指の使用が自然に不要になるまでは、指を大いに使いましょう。指を使うことが禁止されたり、なんだか“かっこ悪いこと”と思ってしまうような状況は、とても残念ですね。Yさん、指と共に、足し算を楽しみ、数概念を獲得していきましょう。