お部屋に戻るとおばぁさんは
椅子の上で横になりました。
「たくちゃん、はなちゃん、今日はありがとう」
コホン!とひとつ咳をしました。
おばぁさん大丈夫?
というたくとはなの言葉におばぁさんは
「大丈夫よ。」
と言うと少し笑顔になりました。
「さぁふたりもお家へお帰りなさいね」
うん。
「気をつけてね」
うん・・・。
でも、ふたりは気になります。
そんな気持ちを察したのかおばぁさんは
独り言のように言いました。
「家の中で誰かの動く姿を見たのは久しぶり」
「それがかわいいお客様で(^。^)」
「本当に今日はいい日だったわ」
目を閉じながら、でもおばぁさんの顔は
微笑んでいるようでした。
たくとはなは
おばぁさんの家を後にしました。
ミュウちゃんが見つかって嬉しいはずなのに
ふたりのこころには
なぜか切ない思いが残りました。