星屑の川を駆け下りて
あのふーちゃんとダイゴちゃんは
ママの元へやって来ました。
夢のようなひと時が訪れたのです。
ママはそっと手を差し伸べました。
すぐそこにいる、大好きな子供たち。
少しだけその手が触れたような気がしました。
でも、抱きしめる事は出来ません。
ママとふたりの間には
目には見えない深い闇の空間があるのです。
でも、ママも
そしてふーちゃんもダイゴちゃんも
そんなことは問題ではありませんでした。
どんなに深い闇があっても
こころの絆は繋がっているのですから。
「ふーちゃん、ダイちゃん、よく来てくれたね」
「ありがとう」
「ママ!ぼくね病気治ったよ」
「ぼくも。ほら見て!」
「ほんと!ふたりともとっても元気そう!ママうれしいな」(^。^)
「あのねママ、ぼくね走れるよ。いつもね虹色の輪を走ってるんだよ」
「ぼくもだよ!いつもふーちゃんといるよ。」
「あとね、お友達も一杯いるよ。」
「うん、いるよ!」
「そう。よかった・・・。」
「よかったね。」
「たのしい?」
「ごはん食べてる?」
「ちゃんとねんねしてる?」
ママの声が少し小さくなりました。
「うん、たのしいよ。」
「たくさん食べてるよ。」
「ちゃんと寝てるよ・・・」
「ぼくも・・・」
「・・・そう。元気になって、ふたりともまん丸になって・・・」
「ママね、すごく嬉しいよ」
「ふーちゃん、ごめんね。寂しい思いさせて」
「ダイちゃん、ごめんね。いつも我慢させてしまって」
ママはずっと後悔していた事を謝りました。
それは
あのたくとはなに託した
ふたりへの手紙に書かれた事でした。
それはずっとママの胸を苦しめていた事だったのです。