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透明人間たちのひとりごと

ダ・ヴィンチの罠 種明し

 レオナルド・ダ・ヴィンチの不可解な遺言状に綴られた
数字の意味の「種明し」(解説)をする前に、

 まずは、「罠」が仕組まれていると思われる問題の
箇所を列挙しておきます。

① 遺骸は、同教会付きの神父たちの手によって運ばれる
② 同教会の教区長や主任司祭及び聖ドニ教会の副司教と
  礼拝堂の司祭、同フランチェスコ修道士に随行される
③ 助祭 副助祭による3回の大きなミサと30回の読誦ミサ
④ 聖ドニ教会や聖フランチェスコ会で同様の儀式を行う
⑤ 60人の貧しき人たちの手で60本の松明がささげられる
⑥ この役務によって、貧しき者たちに金銭が付与される
⑦ その松明を、4つの教会に分けることを希望している

 このうちの数字を除く、①~④ までについては前回の
『謎解き』において解説していますので、

 今回は、③ の 3回の大きなミサと30回の読誦ミサから
始めたいと思います。

 葬儀に際し、アンボワーズの聖フロレンティーノ教会
に埋葬され、その遺骸は同教会付きの神父たちによって
運ばれた後に、助祭と副助祭による3回の大きなミサが
執り行われ、聖グレゴリオで30回の読誦ミサを唱えると
いう内容ですが、次の④との関連性から鑑みるに、

 この部分は助祭による大きな3回のミサと、副助祭に
よる30回の読誦ミサを聖ドニ教会や聖フランチェスコ会
でも実行されるということで、ミサは合計、3×3=9回、
読誦は 30×3=90回、唱えるという意味になるでしょう。

 この段階での関連数字は、3,9,30,90 になります。

 これに、3+30=33 を加えた計5つの数が対象です。

 他にもいくつかの数字的パターンが考えられますが 、

 それは、

 まあ、いいでしょう!   


 さて、「3」という数字は、

 キリスト教では、三賢人(東方の三博士)以外にも、
三位一体や三大祭(クリスマス、復活祭、聖霊降臨祭)
との関わりが深く、ヒンドゥー教は 創造神ブラフマー
や破壊神シーヴァ、保持神ヴィシュヌの三主神があり、
エジプト神話でも、イシス、オシリス、ホルスが有名
ですし、仏教でも「3」に絡む事柄が多いです。

「1」は物事の始まりを表し、「2」が互いに異なる
ものを統合するとともに、その対立をイメージさせる
ことに対し、「3」は「調和」や「安定」を意図して
いるようですが ・・・

「3」が付く言葉は、諺(ことわざ)に多く見られ、

 ● 三つ子の魂百まで    ● 石の上にも三年
 ● 桃栗三年柿八年     ● 三人寄れば文殊の知恵
 ● 二度あることは三度ある ● 三度目の正直
 ● 早起きは三文の徳    ● 仏の顔も三度まで

 などのほか、以下のような使用例があります。

 ● 三が日        ● 三面記事
 ● 三日坊主       ● 三日天下
 ● 駆けつけ三杯      ● 三すくみ
 ● 三本の矢       ● 〇〇三昧

 上記以外にも「3」は、中立的な意味や縁起の良い
数字として使用されることが多いわけですが、

 ● 第三者        ● 三人称
 ● 三々九度       ● 万歳三唱
 ● 三角関係?       ● 三々七拍子

 ただし、ダ・ヴィンチは日本人ではありませんので

 この場合の「3」は、

 幾何学的な意味での三角形に関連するように思えて
ならないのです。

 例えて言えば、プラトン立体(正多面体)ですね。


   プラトン立体(双対多面体)watson.jp

 何故に、プラトン立体なのかというと、正三角形や
直角三角形、あるいは、二等辺三角形の構図や関係性
の中で「罠」が仕掛けられているからです。

  しかし、「3」が三角形を意図し、プラトン立体を
示唆するものであるとすると、その説明にはかなりの
紙幅が必要となりますので、ここでは「3」は三角形
の意味であるとだけ理解しておいてください。

 双対多面体や三角形と「罠」との関係については
次回以降に解説を予定しています。

 プラトン立体(正多面体)については、予習として、

 

ダ・ヴィンチの罠 設計図(改) - 透明人間たちのひとりごと

「設計図」、まさに、そんなブログの引っ越し作業の結果、100を超える記事の画像が表示できなくなり、非公開としました。記憶を呼び起こしつつ、漸次、復活・再生させるつも...

goo blog

 

 url『ダ・ヴィンチの罠 設計図(改)』

 

ダ・ヴィンチの罠 デルタ(改) - 透明人間たちのひとりごと

「デルタ」、まさに、そんなブログの引っ越し作業の結果、100を超える記事の画像が表示できなくなり、非公開としました。記憶を呼び起こしつつ、漸次、復活・再生させるつも...

goo blog

 

 url『ダ・ヴィンチの罠 デルタ(改)』

 などを参照しておいてください。


 続く、「9」ですが、

 日本において、数字の「9」は「苦(く)」を連想
させることからも、一般的にはそれほど好まれる数字
ではありませんが、反面で、三々九度など縁起の良い
数字であるとする一面も見られます。

 中国では、「九」は「永遠」などを連想させる「久」
と発音が同じ「ジュー(jiǔ) 」であることから、縁起
の良い数字として好まれているようです。

 西洋でも、「3」と言う数字が「三位一体」などの 
「完全」をあらわす数字として好まれていることから
、それを繰り返すという意味において、「9=3×3」と
いう具合に、良い意味で使用されているようです。

 数式的な見地からは、

 「9」は、9 = 5^2 − 4^2=(5 + 4) × (5 − 4)であり
、9=3^2 や、9=1^3 + 2^3 など、その意味するところは、
〝反転〟、〝重ね〟、〝繰り返し〟が考えられます。


 次の「30」ですが、 

 30日を三十日(みそか)と言い、転じて月の末日、
終わりの日を表す言葉となり(晦日)、年の終わり
大晦日(おおみそか)と呼ぶようになります。

 30歳の別名は三十路(みそじ)と言い、論語では
而立(じりつ)=「三十にして立つ」に因みます。

アメリカでは、通例–30–と書いて、新聞記事や原稿
の終わり(完了)を示すそうで、転じて「おさらば」
という意味になるようですが、

 数式的には、

「30」は、30=1 × 2 × 3 × 5 、 30=2 × 3 × 5 であり、
 30=1^2 + 2^2 + 3^2 + 4^2= 0^2 + 1^2 + 2^2 + 3^2 + 4^2 
となります。
 
 そのほかにも、30=5 × 6、 30=10 × 3、 30=15 × 2、
30=1^2 + 2^2 + 5^2 =2^1 + 2^2 + 2^3 + 2^4 =3^3 + 3、
30=2 + 4 + 6 + 8 + 10 など、より取り見取りですが、

 ここでは、1,2,3,5 というフィボナッチ数列の数
や 1,2,3,4 という数の連続性および 2,4,6,8,10 
など偶数を含む複合的な意図が隠されているようです。


 その次の「33」ですが、

 「33」は、忉利天(三十三天)や京都の三十三間堂
西国三十三所など、何かと仏教的です。
 

 数式的には、

 33=3 × 11、 33=1^5 + 2^5 = 0^5 + 1^5 + 2^5 のほか、
33=1^2 + 4^2 + 4^2=2^2 + 2^2 + 5^2 という感じで、これと
いった関係性や意味合いを見い出せませんが、数式に
累乗が多いので、〝掛け合わせ〟や〝重ね合わせ〟が
濃厚かもしれません。

       
        (う~む ・・・)


 そして、最後の「90」ですが、

 地球や円をぐるっと一周すると360度になりますが、
これは地球が太陽の周りを一周する日数である365日
と無縁ではありません。

 円周角(円周の角度)が360度になったのは、1日
を約1度にすれば、計算がしやすく便利だからです。

 もう少し詳しく言うと、

 円周角が360度なのは、バビロニア人に由来します。
 
 バビロニアは、今から4000年ほど前に現在のイラク
地方に存在していたメソポタミアの古代国家で、彼ら
によって、円周角は360度、1分は60秒、1時間は60分、
1日は24時間というように定められたとされています。

 では、なぜ、円周角は360度なのでしょうか!? 

 理由は2つあります。

 まず第一に、バビロニアの天文学者たちは太陽に
おける1年が365日であることを知っていました。

 それは、太陽が空の同じ場所に戻ってくるまでに
365日かかるからです。

 ほかにも、太陰暦での1年が 355日であることも
知っていました。

 月が空の同じ場所に戻ってくるのに355日かかる
からです。

 さらに、彼らは世界が球体であることを知って
いたので、太陽と月は毎日地球の周りを1度ずつ
移動するものと決めていました。

 「360」は、365日の太陽年と355日の太陰年の
中間にあたるので、それを選んだのです。 

 第二に、「360」は高度に合成された合成数
あり、多くの数字で割ることができます。

  約数は、1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 12, 15, 18, 20, 24,     
30, 36, 40, 45, 60, 72, 90, 120, 180, 360 と、24個も
あって、このことにより、一般的な計算が非常に
やりやすくなったわけです。

 そして、

 それ以降のすべての文明圏において、「360」が
最良のシステムであるとして、定着したのです。

    ふむ    ふむ    ふむ

  
     画像元  www.pinterest.jp        

 ところで、

 「90」は、「360」 の4分の1 ですが、12個の約数
を持っています。

 「90」の約数は、
 ( 1,2,3,5,6,9,10,15,18,30,45,90 )
 になります。

 この「12」の約数が、キリスト教における十二使徒
またはそれに対応する聖フランチェスコの12人の仲間
である「小さき兄弟の修道会」を示唆するのか?

 あるいは、⑦にある「松明を、4つの教会に分ける
ことを希望している」の「4」に繋がるものなのか?
は不明ですが、何か関連があるのかもしれません。

 数式的には、     

 「90」は、90=9^2 + 3^2 =2^2 + 3^2 + 4^2 + 5^2 + 6^2
90=1^2 + 2^3 + 3^4 =3 + 3 + 3 + 3^3+ 3^3+ 3^3  の他
、90=2 + 4 + 6 + 8 + 10 + 12 + 14 + 16 +18 という
連続した9つの偶数の和なります。

 ですが、

「90」は、直角90度(90°)を意図している可能性が
一番高いのかもしれません。

 そりゃあ、「オルタナティブ」だよね!

 

   ・・・ っておいおいおい、    

 ちなみに、

 30は1ヵ月の日数を、12 は1年の月の数を表します。

 そして、この 30と12を掛け合わせた 30×12=360 が
円周角(360度)であって、直角は90度になります。

  90度(90° )= π/2ラジアン)= R(直角

 地球は、1時間で15度回転し、1分間で15回転し、
1秒間で15回転します。

 緯度1度に相当する平均的な子午線弧長は、およそ
 111.133 kmです。

   以上、Wikipedia より、適宜に引用しました。


 さて、ここまでの内容を簡潔にまとめてみると、

 「3」は、三角形
 「9」は、反転、重ね、繰り返し
 「30」は、フィボナッチ数列、連続性、偶数
 「33」は、掛け合わせ、重ね合わせ
 「90」は、偶数、直角

 などを意図しているようです。

       
        (う~む ・・・)

 続いての

⑤ 60人の貧しき人たちの手で60本の松明がささげられる
⑥ この役務によって、貧しき者たちに金銭が付与される
⑦ その松明を、4つの教会に分けることを希望している

 についてですが、

 貧しき人たちの手とは、フランチェスコ会の修道士に
対応していて、托鉢が「罠」の仕掛けに相当します。

 このことは、①、② にあるように、

① 遺骸は、同教会付きの神父たちの手によって運ばれる
② 同教会の教区長や主任司祭及び聖ドニ教会の副司教と
  礼拝堂の司祭、同フランチェスコ修道士に随行される

 遺骸が「罠」そのものを指し示し、埋葬される教会  
「罠」を仕込んだ作品であって、それらのグレード
やレベルの差異を付随する神父たちの聖職における位階
の違いで暗示しているわけです。

   

 そして、⑤、⑥ では、

 全作品を通じ、60箇所に「罠」が仕込まれていて、
60通りの解答が用意され、役務(問題の解決)によって
金銭(幸福な未来)が付与(約束)されるというように
締め括っているわけです。

 そして、⑦ では、

 「松明(種明し)には、全作品を4つの教会(種類別
のカテゴリー)に分類することから、まず始めましょう」

 と、サゼッションしているようなのですが ・・・

 その他にも、

 4人の人物、4つの窓、4分割、4つの編成、4分の1
に関連する「罠」が作品のなかで躍動していることを
暗示しているのかもしれません。

    ふむ      ふむ      ふむ

 

      画像元  www.pinterest.jp

 

 さて、次回では、

 これらを踏まえたうえで、「遺言状」の全内容を
つぶさに解読してみたいと考えています。

    ところで、

     
     「奴らは、気づいておるかのぉ」

   
    「鍵穴からのぞくワシらのことを」

    
    それが「種明し」だっちゅうの ! 

  ・・・ っておいおいおい、     

        
       マジかょ!         なんでやねん  (^▽^;)(^^ゞ  


          種明しをするイメージ図 it-trend.jp

      … to be continued !!

コメント一覧

小吉
お見事。難しくてほどんど理解できませんがなんとなく何かがありそうな気がしました。
読みながら松明を4つに分けるとは四角形を意味していて3のミサなりなんちゃらは空間を意味していて、90は90度だとすると、ピラミッドの断面と黄金比の関係になり、とかなんとか考えました。まる。
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