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透明人間たちのひとりごと

ダ・ヴィンチの罠 反作用

 グローバリゼーションによって地球がひとつになろう
とすればするほど、国家や宗教などの民族のが大きく
立ちはだかることになります。

 頻発するIS(イスラム国)などによるテロや英国の
EU(欧州連合)からの離脱といい、統合よりも自立や
孤立や独立を顕示する動きのように感じられますが、

 作用・反作用とは、物理に限らず何事にも通ずる
万能なる法則です。

 価値観や文化などの同質化や均質化・普遍化に対する
異質化や多様化・孤立化の流れは綱引きのようで ・・・

 これではダ・ヴィンチの期待(挑戦)する未来としては
まったく歯が立たない状態にありますが、現実の世界では
反グローバルへと逆向きの力が働いているようです。

 現に米共和党の大統領候補であるドナルド・トランプ氏
は、最終日(7月21日)を迎えた党大会で指名受諾演説を
行い、「米国を再び偉大にする」宣言し、

 「グローバリズムではなく米国主義信条とする」
と述べて、自国の国益を最優先することを表明しました。

 「外国から安い商品が輸入されるので雇用が失われる」
「移民が入ってきて生活が脅かされる」といった具合に、

 米・英2大アングロサクソン国では、完全に内向き志向と
なって、グローバル化に対する批判的見方
大勢を占めているようでもあります。

 そういう意味では日本も例外ではなく、国際志向的な人
と排外主義的な志向の人に二分化してきているように
思えてなりません。

 いまなら、

 独善的排外主義と言ったらトランプ氏ですが、
それに官僚制的な支配・管理システムを加えたのが
ローマ・カトリック教会でした。

 そうした教会の、しかも聖母マリアの「処女懐胎」
のみならず無原罪受胎までをも信じさせようという
インマコラータ(聖母無原罪の御宿り)信心会の、



 およそダ・ヴィンチの考えとは相容れない依頼主からの
注文を彼は断るのではなく、依頼内容を無視するかたち
で作品を制作し、且つ、常識的には自らが契約不履行に
値する行為をしたにもかかわらず代金の未払いを理由に
逆に裁判に打って出るなど尋常な沙汰とは思えませんが

 それが「罠」に誘い込むためにダ・ヴィンチが採った
戦略的戦法(戦術)だったのかもしれません。

 このあたりの経緯(いきさつ)については、

 symbol2 『ダ・ヴィンチの罠 挑戦状』などを
 url http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/469.html

 参考にしてみてください。

 それでは、『岩窟の聖母』パリ・ルーブル版の



 奇異に感じる違和感だらけの不自然なかたちをした
石や岩や山が満載の背景から見てみましょう。

 ここが「岩窟」であることは、あえて否定しません
が、それにしても奇妙です。

 イエスが生まれたとされる場所「馬小屋」だと
言われていますが「岩窟」であるという説もあります。

 ダ・ヴィンチが「馬小屋」でなく、「岩窟」を選択
したのには、いくつかの理由が考えられます。

 精神分析の泰斗であるフロイトが指摘するように、
「岩窟=子宮」メタファ(隠喩)で、ダ・ヴィンチ
にもそうした無意識深層心理が働いたか

 あるいは端からそのつもりで、「胎内潜(くぐ)り」
のようなイメージを想定していたか

 彼は手稿で「岩窟」についてこう書いています。

 「恐ろしいが中に入りたいという好奇心を駆り立てる」

 そんな「怖いもの見たさ」にも似た神秘的
好奇に満ちた目で「岩窟」をとらえていたのです。

 さて、 

 それでは、上部にある岩から見て行くことにしましょう。



 これは何と表現したらいのか、中央から左に横並びに
岩が連なり、右には積み重ねられた鏡もちのような岩が
あって、細長い棒状の岩がそれらをつなぐように一本は
突き刺さり、もう一本は支えるように置かれています。



 常識的に考えれば、左の岩の連なりが旧約聖書の歴史
を表し、右に重ねられた岩が新約(上)と旧約(下)の聖書
で、その橋渡し役として先導したのが洗礼者ヨハネであり
、そのあとを引き継いだのがイエス・キリストであるという
ことなのでしょうか。

 それは「罠」露見しそうになった場合の言い訳
としては十分な説得力を持つでしょう。

 しかしながら、これは「罠」アリバイ工作として
ダ・ヴィンチが周到に用意した構図なのです。



 その下を見てください。



 マリアの背後にそそり立つ円筒形の大きな岩の上には
先が丸みがかった(旧約聖書の最後を飾る)岩が置かれ、
マリアの頭の後ろには四角形の、その横には球形をした
岩がそそり立つ岩に付随するように置かれています。

 そして、右手にある(すきま)の向こう側には天を貫く
ように直立した岩が見えます。

        

 この岩を見て、これは偶然に描かれたものであって、
そこに何のメッセージ性も意図も感じないのだとしたら、

 あなたはこの先を読む必要はありません。


 再度、繰り返しますが、この絵の依頼主は聖母マリア
「無原罪の御宿り」を信奉する信心会です。

 つまり、性交渉なしで聖母マリアもイエスも生まれたと
する信徒の会です。
 
 残念なことにダ・ヴィンチはキリスト教奇蹟
信じるには科学的精神(科学者魂)と探究心
恵まれ過ぎていました

 どう見ても、これは男根です。

 さもなくば、バベルの塔象徴しているのかも
しれませんが、シチュエーションからは子宮内部
から女性器(穴)を通して見た男性性器です。

 ダ・ヴィンチが意味もなくこのようなかたちの岩山を描く
必然性はなく、聖母マリアの後ろで雄々しくそそり立つ
上部中央の大きな岩は紛れもなく日本「道祖神」
(男根型)そのものです。

        
         日本の道祖神(男根型)

 ルーブル版では分かりにくいので、同じ構図で描かれた
ナショナル・ギャラリー版で見比べてみてください。


     ルーブル版       ナショナル・ギャラリー版



 左右にある睾丸(四角と球形の岩)までそっくりです。



 そうなると、

        

 やはり、右上の穴は女性器を象徴しているのでしょうね。

      
           道祖神(男女混合型)

 さらに言及すれば、最上部右の鏡もちのような、または
ハンバーガー形体をした岩に突き刺さる棒状の岩は ・・・



 ずばり性交渉表現しているのかもしれません。

 斜めの岩は使用前、あるいは使用後とか ・・・



 こんな直接的な表現は、憚(はば)かるべきでしょうが、



 岩窟が子宮であると仮定すれば、右手の穴の向こうは
男根が入る前で、真ん中が入っている状態、左の空間が
出て行った後の様子(状態)です。

       

 4人の人物は放出されたY染色体とX染色体をもつ精子
を表わしているのかもしれませんね。

 

 そして、


 Y染色体をもった精子がマリアの卵子と出会い誕生した
のがイエスであるとして、大天使ウリエルが幼子イエスを
指差しているように思えてならないのですが ・・・

   


 むろん、この絵がビッグバン(宇宙創世)直後における
物質の誕生を表し、恒星の生成と超新星爆発によって、
さまざまな物質が生み出されていくプロセスをも時間軸
を超越して同時並行的に表現しているわけですが、

 その場合には『ダ・ヴィンチの罠 超新星』
 url http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/467.html

 のなかで書いたように、恒星が生まれるまでの初期の
宇宙空間には、水素、ヘリウム、リチウム、ベリリウムの
四つの元素しかなく、それぞれ、洗礼者ヨハネが水素を
、イエスがヘリウムを、聖母マリアがリチウムを、大天使
ウリエルがベリリウムを担当します。

 いずれにせよ、この絵には依頼主に対する反発があり、
その反作用として受け取りの拒否と代金の未払いと
いう事態が発生したわけで、それらの結果を十分に想定
したうえでの織り込み済みの「罠」人類誕生
秘密の他にもあったのです。

 15世紀当時は無原罪派(インマコラータ immacolata)と
原罪派(マコラータ macolata)のアカデミックな理論闘争
を経て、世俗社会での民衆からの支持獲得競争の様相
を呈するようになっていました。

 ダ・ヴィンチが仕えていたのはロドヴィコ・スフォルツァ
で彼はドメニコ教会(原罪派)のパトロンだったのです。

 一介の画家でしかないダ・ヴィンチがフランチェスコ会
(無原罪派)系列の教会に対して裁判を起こせたのも、
そうした強力な後ろ盾の存在があったからですが、

 何だかキナ臭いというか、まだまだ裏がありそうです。

 代金回収の訴訟が無原罪派(フランシスコ会)に対抗
する原罪派(ドミニコ会)の「罠」であった可能性
も十二分に考えられますが ・・・

 もう一度、言います。

 「この絵の発注者は聖母マリアの無原罪御宿り ・・・」



 「しつこいぞ、 いい加減にせんか !!

     

 「わしゃ、マリアのファンなんじゃあ」



      「てへ


   「あっ アンタは ・・・」

  ひょっとして、これって「反作用」でしょうか

 … to be continue !!

      

コメント一覧

小吉
えーと、川上から大きな桃が、どんぶらこどんぶらこって流れてきて、、、、|゚Д゚)))
透明人間2号
それも考えられないわけではありませんが、ミラノ公の介在
というよりも、ダ・ヴィンチの独断でしょう。

イザという時の後ろ盾(セキュリティや保険)として、
ロドヴィコ・スフォルツァをアテにしていたのだと思います。
むらさき納言
なんだか複雑ですが、ミラノ公スフィルツァの指示があった
ということでしょうか?
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