祖父は頭が良く、ある重要な学校の主席だったので戦線へ送り込まれることは許された人でした。
馬に乗り、多くの部下を従えていたといいます。
きりっとしまった顔のその青年将校は美しく、写真からは自信が伝わってきます。
戦犯は処刑されましたし、私はもちろん、また、おそらく祖父も戦争には反対ですが、
当時の最高権力者、東条英機から祖父はあるものを贈られ、それを大切そうに孫の私に見せてくれたものでした。
一方で祖母は、戦争なんてひとつもいいことがない、といつも孫には話していました。
これが私の戦争の記憶です。