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最近は子育てを中心に時々建築話、旅行記や映画の事を綴っています。

狭小住宅の要~階段周りのデザイン検討

2010-10-19 21:15:16 | ■建築-実施・監理
狭小住宅において階段空間は重要なポイント。
階段室として別けてしまうと他が狭くなってしまうので、いかにリビングなどの空間に取り込むかが課題になってきます。

今回は三階建ての準耐火建築物であるため、手摺の高さに一定の制限がある事や、柱も耐火被覆といって燃えにくい材料で仕上なければならない為、機能とデザインを兼ね添えた階段の形を見つけるのに苦労しています。

狭小住宅であるため、通常の家より距離を稼げず・・・
縦格子では抜け感が足りず、階段を取り込んだ雰囲気になりません。
かといって、ソファーのレイアウトが階段の横になるので、手摺を省略したシンプルな物にすると転落事故を招きかねないので悩ましいのです。



縦より横を意識したデザインにすると、視線は抜け空間が広がって見えるようになります。
今回は、さらに手間を加えて、書物を多く所有しているお施主さんの為に一部本棚に使えるデザインを検討しています。
※上のスケッチは本棚を兼ね沿えたデザインのものではありません。




文庫本や漫画などを収納できるスペースをリビングに確保し、荷物があふれ出さないように気をつけています。
狭いながらも有効活用できるように必要最低限の造りつけ収納を作る事になりました。
当初のプランよりはコストアップになりますが、限られた面積を有効活用できるように必要性を説明して取り入れさせていただいたのです。

狭小住宅の設計はただ単に広いスペースを確保するだけでは上手くいきません。
どのように視線を遠くまでのばすか?
床に余分な荷物を置く事無く。効率よく収納できる仕組み。
そして適材適所の収納。
完成後の荷物のない状態だけがスッキリと綺麗な空間では意味が無く、イロイロな物が納められて完結するデザインが求められると思っています。


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