ライフスタイルをデザインする建築家の・・・ライフスタイル

ライフスタイルをテーマに建築家の日常を綴っています。
最近は子育てを中心に時々建築話、旅行記や映画の事を綴っています。

■にょろにょろ蛇の謎?~中野M

2007-01-08 20:46:33 | ■建築-実施・監理
年末に現場監理に行った時ですが・・・
このような”にょろにょろ蛇”が地下から伸びていました。
一体何者?
と思い正面にまわると巨大なファン(送風機)であることが判明。

地下の湿った空気を乾燥させるのと、酸素を供給する為にまわしているんだとか。



このような蛇腹のダクトの先についた送風機。
グウォングォン唸っています。



マンションなどの一定規模の物件は、地下ピットといって除湿(漏水防止?)・設備配管施工用の地下空間を取るのですが、今回はコストダウンと地盤がとてもよかったので、その懐をとても小さくしていたのです。

通常、職人さんが片膝をついて作業するには1400mm必要といわれていますが、この物件では600mmしかとっていません。
しかも、捨て型枠・断熱材の厚みを考慮すると残り500mmしかありません。

その為、極力設備配管の接続を少なくしたりいろいろ調整したのですが、やっぱり作業は大変そう。
職人さんすみませんね。



現場で見た面白いものに、この手造りスケボーがあります。
地下の狭い所に潜って進むのに重宝するのだとか・・・



もう一つ現場からニョキニョキ出てたのがコレ。
排水用のポンプ。
地下ピットの打設は1ヶ月以上も前なのですが、工事途中に降られた雨が浸水していてプールになっていたのです。
ドクドクと水を汲み出し、もう少しで水を完全に取り除く事が出来ます。

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現場からは地下ピットの懐600mmでは作業が出来ないから設計を変更してくれないか?と打診されていた私。
でも、実際このように施工できているわけで・・・
この判断って難しいですよね。

通常の1400mmにしようと思ったらその分コンクリート・型枠・土壌搬出など余分な出費がかさむの確か。
この費用と、設備業者の人件費を天秤に掛けてどっちが得か考えねばなりません。

まぁこのように、有効懐500mmで施工できているわけで・・・(木造の床下だってそのぐらい)
これからは自信をもって「500mmあれば充分施工できるよ。」っていえちゃうなぁ~
設備やさん。
ほんとすみません。

だが、コレもメンテナンス時の施工性などデメリットもあるのは確か。
でも、懐をおおく取ろうとすると、単純計算で50万円~100万円以上コストアップするだろうし・・・
悩む所です。

※本物件はグループアプローチ建築設計事務所勤務時代に担当者として設計に携わりました。
現在は退所し、物件写真等は削除させていただいております。


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