2月29日に私のところで3匹の子を産んだ野良猫フクちゃんが、ここでヌックやヴィックを育てている間にも外に出る時間があり、一緒になる雄猫もいて、産んで一カ月も経たない間、ある朝戸の下を見下ろすと交尾中などというビックリすることがあった。またその内に産むのではないかという予感はあり、その子たちは野良猫になるしかないだろうという気がかりもあった。ヌックやヴィック、そしてもらわれていった白毛の子の3匹は家猫になることになったけれども、今度はそうもいかないだろうし。
5月も終わり3カ月を過ぎたところでワタシはフクちゃんを室内に入れないことにした。発情期のような鳴き声がつづくのも気になったしお腹もまた膨らみが出てきているようであり、また室内で産まれるようなことになっては困るという危惧などから。6月に入ってから日々裏庭に来ているのは分かったし食べ物は置いてあげていたが戸は開けていない。その間、100メートルも離れたところで通りがかりに見かけたこともあった。勿論こちらの住まいのそばにいる子なのだがそのうちにはお腹の膨らみはとれていた。夜の道路を横切ったりしている姿をみかけながら、多分子供を産んだのだろうけれどもそのように動いている様子からすると育ててはいないのではない? というような印象をもっていた。
7月に入ってからの最近になって外から子猫の鳴き声? と思えるような声を窓の外に聴くことがあるようになった。もしや? と当然思ったのだけれども実は現実を知りたくしなかったというのが本音。野良猫が増えてしまうことへの気がかりというようなもので。 ところが7月の16日。裏にフクちゃんが来た気配に、食べ物をあげることを考えて下に置こうと戸を開いたところで、一緒の子猫を見てしまった。その毛色はナヌーの三毛猫、ヌックのシャム、ヴィックのキジトラ、それにいつも一緒の父猫であるはずの茶の毛の猫とも違い、白と灰色の組み合わせ。実はこの子と全く同じ毛色の大柄な雄猫もこの辺りにいるのだが、どうなのだろう?
そしてこの子は翌日には父猫と一緒にやってきたのである。
私としては何匹かが一緒に生まれたことを想定したのだけれども、育ったのは同じフクちゃんの産んだナヌーや今は別の隣家にいるシャム猫がそうだったように、育ったのはこの一匹だけだったのだろうと思った。だからその翌日の午後、柵を越えてやってくるフクちゃんの先の隣家のビニール倉庫の入り口付近に、複数の子猫たちの姿が見えた時には本当にビックリしたのである。一匹、二匹、と数えたら四匹。まさしく茶の父猫の子である子猫も二匹いた。
こちらを見る母猫フクちゃん
今日も外に出ている姿を見かけた。子猫たちが母乳を飲んでいる様子など。この3月や4月にヴィックやヌックが育てられていた時と同じ。そのうちにまた中に入って見えなくなった。
子猫たちは今生まれて1カ月位か。今いるところでフクちゃんが産んだのかどうか? すぐ向かいに見えているのにこれまで私は全く気づかなかった。或いはすぐ近くの別のところから移ってきた? 以前ナヌーが中に入って出られなくなっていたことがあったが、今は入口の戸が開いている。ということはこちらの隣家の人はとうに子猫たちがそこにいることを知っていて開いておいてあげているのだということになると思う。だとすればフクちゃんたちにとって有難いこと。四匹ともしっかりと育っている。