・Jamming on AC・DC Style Backing Track in Am Type 1
(消えたパイナップル)
会社の玄関脇にあった鉢植えの
パイナップル
だんだん大きくなってくるのを
密かな楽しみとしていたのは、ぼくだけではなかった
パイナップルをはじめ多数の植木や草花の世話をしていたのは
すでに退職してしまったA氏だった
彼の愛情を受けられなくなった植物たちは
常に水分に飢えていたようで
時折気づく元同僚達のだれかが
水を与えていたのだが・・
そして
いくつかの鉢の植物が
枯れ始めたことに、ぼくが気付いたのは
寒い寒い朝だった
いまさら、水をやっても無駄と知りながらも
鉢植えの
風前のともしびたちに
水を与えた
その翌日だったのです
パイナップルが消えたのは・・
枯れた、ほかの鉢植えの植物たちと共に
もう、おわかりだろうか・・
パイナップルは
枯れた鉾の植物と共に捨てられたのだった
成長を楽しみにしていたのに・・