歯科技工管理学研究

歯科技工管理学研究ブログ
歯科技工士・岩澤 毅

古橋博美 年頭所感

2011年12月30日 | 基本・参考
『日本歯技』2012年1月号

年 頭 所 感

社団法人日本歯科技工士会
会長 古橋博美

 新年明けましておめでとうございます。皆さま方におかれましては、ご家族お仲間の皆さまと和やかな新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。平素の日本歯科技工士会に対するご支援ご協力に厚くお礼申し上げます。
 昨年3月11日の東日本大震災と津波災害、原子力発電所事故、その後の各地での豪雨と山崩れ、洪水等は、私たちの社会の在り方を再考させるものとなりました。経済原理優先だけではない私たちの社会の底力、人を動かす「傷ついた人の役に立ちたい」「何かをしたい」との前向きな姿勢を各界各所の人々に見出すことが出来、人間の強さ、人と人との絆の確かさを改めて感じました。
 翻って歯科技工士の災害医療における役割とその訓練等に、我々は十分な準備をしていなかったのではと自問しております。本年は「災害医療における歯科技工士の役割」を日本歯科技工士会の課題として取り組んでまいりたいと思います。
 さて、歯科医療と歯科技工士の環境改善のための課題につきましては、昨年の会長就任以来、国会議員の諸先生方のご尽力で解決に向け、その検討のステップを進めております。特に国民の口腔保健増進のための歯科補てつ物等のトレーサビリティの普及定着と歯科技工士国家試験学説試験の統一については、日本歯科医師会、試験機関、全国歯科技工士教育協議会等のご協力とご指導を頂き、歯科医療に貢献する歯科技工の姿を見定め実現してまいります。
 また、歯科技工の委託の定義、歯科技工所開設届出確認証の発行、歯科技工指示書記載事項の追加、歯科技工所の構造設備基準及び歯科技工所における歯科補てつ物等の作成等及び品質管理指針の省令化等々について、厚生労働省との間でその具体化のための検討を加速します。
 本年は、公益法人を目指す本会にとって節目の年となります。公益社団法人日本歯科技工士会として4月1日登記を目指してまいります。
 また私事にわたることでございますが、日本歯科技工士会における会務に対し、昨年、藍綬褒章受章の栄に浴しました。これはひとえに日本歯科技工士会にご支援ご協力頂いた皆さま方のお力によるものと深く感謝申し上げます。これを励みに与えられた任務に対して、なお一層全力で邁進してまいります。
 皆さま方には引き続いてより一層のご支援をお願い申し上げ、若人の感性や先人の知識や経験を学び、歯科界に生きるすべての人々が胸を張って前向きに希望を持ってこの一年を過ごせますよう祈念し、新年のご挨拶といたします。

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