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歯科技工士・岩澤 毅

大久保満男 太田謙司先生を推薦します

2014年12月27日 | 基本・参考
http://ota-kenji.com/recommendation.html

大久保満男

太田謙司先生を推薦します

 私は、来年6月をもって、9年間に及んだ会長職を退任することを決意いたしました。この間にいただいた厳しいご意見やご支援に深甚なる感謝を申し上げます。
 私の退任により、今、会長選挙への動きが激しくなっています。この状況の中、熟慮のうえ、次期会長候補として立候補を表明している太田謙司先生を推薦することを決意いたしましたので、ここに一言ご挨拶申し上げます。
 ただしその前に、会長としての私が会長選挙に関わるべきなのか、さらに立候補届け出の前に推薦の表明をすることが妥当であるのか。この2点について深く考えたうえで結論を出しましたので、まずそのことについて、私の考えを申し上げ、ご理解をいただきたいと存じます。  まず私が退任するにあたり、誰がではなく、どのような考え方をもつ人物が日本歯科医師会の会長としての重責を担うにふさわしいのかは、自分の経験からよくわかっています。それは、私だけでなくトップが退任するときには誰も常に考えることですが、それが私の義務なのではないか、ということでした。「後は誰でもいいから選挙してくれ」では、むしろ無責任だと考えました。
 さらに立候補届け出の前の私の表明については、すでに選挙人も決定し、候補者が事実上の運動を行っていることや、時に大久保はどう考えているのかとの質問をいただくことも多々あり、熟慮のうえ、ここに私の意思を表明することといたしました。どうか以下に記す私の考えをご一読いただきますように心からお願い申し上げます。
 そこでまず最初に、太田先生の推薦理由を示す前に、自らの経験から、日本歯科医師会の会長が備えるべき、いわばあるべき会長像を簡単に述べさせていただきます。

1.歯科医療や歯科医師会、そして会員のために、「あるべき歯科医療の姿」を求めて、自己を犠牲にしてでも働く志と情熱を持つこと。
2.たとえ志と情熱があっても、一人で全てを決め、一人で行動しようとするのではなく、役員や会員を信頼し、その意見に耳を傾け、それらをまとめる能力を持つこと。
3.状況を見通す目と、決断したら動かない胆力を持つこと。
4.鋭い政治感覚とそこから来る人脈を作る能力を持つこと。

 まず太田先生が前記1にふさわしい人物であることを述べたいと思います。それは、最初の私の執行部で、太田先生が常務理事として一緒に仕事をする中で、先生は歯科医療や歯科医師会に対する志の高さを常に示していました。
 何をしたら自らの職務を果たすことになるのかを常に考え、行動し、理事会等で発言しておりました。その結果が、歯周病と糖尿病の連携を初めて事業化したことによく表れています。糖尿病協会や医師会と本会との関係を、忍耐強く一つずつ解決していく手腕と力量は、当時の役員が皆認めるところです。
 また太田先生の的確な発言が、当時の若い常務のお手本となり、自然に太田先生の周りに常務が集まる姿も見ていました。強引なリーダーシップではなく、自然に人を魅了する力を持つことを、私は当時から高く評価しています。

 2番目の条件ですが、太田先生は大阪の武闘派というイメージが強く、誤解されがちですが決してそうではありません。
 私が太田先生との話の中で最も感心したのは、「自分は人より凄い能力を持つとは思わない。ただあると思うのは、人の意見に耳を傾け、そういう人を大事にして結集したうえで、様々な意見をまとめること。それは長い経験からできると思っている。」と語られたことでした。私も、「一丸となった総力戦」という姿勢で会長職を務めてきました。会長は、強い志と、しかし謙虚に自らを見つめる目の二つを持たねばなりません。
 その意味で、太田先生のこのような姿勢に深く感動したことが、太田先生への信頼を高めたことを、ここに明確に訴えたいと思います。

 3番目の条件ですが、私は、何が会長職に一番大事かと聞かれたら、「動かないという状況判断をしたら決して動かない胆力を持つこと」と答えます。
 やたらと一人で動き回ることは、厳しい状況の中では、歯科医師会の会長として、極めて危ういことになりかねません。執行部の議論で熟慮を重ねた会長としての発言だけが重みを持ちます。さらに一人で動き回れば自己満足が生まれ、成功しなかった時、動いたけれどダメだったと言い訳ができます。
 しかし、動かないほうがいいという決断をしたとき、私にも経験がありますが、とても厳しい状況を覚悟しなければなりません。動かないけれど、いつ動くかの判断をじっと見続ける。失敗すれば全ての責任を負う覚悟で、動きたくなる気持ちを抑え、それに耐えて動かないという姿勢を貫く胆力は並大抵のことではないのです。私は、太田先生の大阪府歯科医師会の役員としての力量をずっと注視していましたが、様々な困難を克服するときの先生の胆力の強さは並々ならぬものがあると考え、日歯会長にふさわしい人物と評価しています。

 4番目の条件ですが、太田先生は大阪府歯科医師会の役員として、多くの勉強会を実施しています。公的医療保険を充実させることへの情熱から、そこに厚労省幹部OBや医療経済学者を招き、さらに自民党幹部への人脈も持っています。太田先生の大きな資質は、そのような人脈を大切にする誠実な人柄にあり、それもまた日本歯科医師会の会長として持つべき大切な資質だと思います。
 太田先生は、けして甘いケーキではなく、噛めば噛むほど味の出る人物です。派手で口当たりの良い話はしませんが、責任の持てることを約束し、それに必ず身命を賭してでも実行する人です。
 以上に述べましたように、極めて厳しい状況が続く歯科界をまとめ、会員が力を合わせて進むためのリーダーとして、太田先生が適任であると推薦いたします。
 今回の選挙に強く望むことは、立候補者が堂々と政策を述べて争う選挙にし、日本歯科医師会への信頼を会員の先生方からいただくことであると強く信じています。私は、それを太田先生に強く望み、太田先生も同じ考えを持たれていることを知り、心強く思っています。
 個人的な感情ではなく、客観的で公正でありたいと常に自分に言い聞かせてきた、その私の判断による太田先生への評価であることをご理解賜り、ここに太田先生へのご支持を伏してお願い申し上げる次第であります。

 大久保満男

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