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業歴400年超のかまぼこメーカー、倒産に追い込んだ“殿様商売”天正年間(1573―1592年)創業の旧会社から数えて業歴400年を超える水産練り製品製造業者、美濃屋吉兵衛商店は6月19日に破産手続き開始決定を受けた。かつては、かまぼこ、イカの塩辛が皇室献上品に選ばれ、地元名産であるかまぼこ業界でも、「小田原みのや吉兵衛」のブランドは一定の知名度を有した。ピーク時の92年3月期には年売上高約22億円を計上し、4億円強の法人申告所得を公示するなど、安定した経営を続けた。
しかし、90年代後半から2000年代前半、消費低迷で売り上げが伸び悩んだ。00年代後半には赤字が続き、年商を上回る借入金が重荷となった。14年3月期には年売上高約11億1400万円に減少。支払利息負担が収益を圧迫するなか、15年1月に民事再生法に追い込まれた。長年の“殿様商売”が影響し、経営改革が遅れたためだった。
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