保護されるまでいろんなことを
乗り越えてきたのだと思う。
毎回毎回私達は
その子の様子から
その子のたどって来た道を
想像する。
数週間前
公園で保護した白キジちゃん。
両目は白濁し
身体のどこを触っても無数の傷があり
前足は何かに噛まれた跡。
この子は決して
強い子ではなかったはず。
何故なら顔に傷が一つもないこと。
強い猫は正面から向かって行くが
弱い子は背を向け逃げる為に
体に傷が残る。
公園の屋根があるベンチの隅
どこから敵が来てもわかるこの場所が
この子にとって最後の逃げ場所だったんだと想像します。
保護当初は薄汚れ
ガリガリに痩せていましたが
「源ニ」と名前が付き
メンバーKの家にすっかり馴染み
ご飯もしっかり食べ
よく眠り
経過は順調です。
体重も2週間で1キロ増えました。
しかし源ニは
病院へ向かうたびに
キャリーの中で
嘔吐し下痢を繰り返します。
…ところが
病院から家に帰ると
それまでの怯えた様子は無くなり
メンバーKの膝の上で安心して眠ります。
なぜだろう??
最初はまだ体調が悪いんだと
思っていましたが
その様子にフッと数年前に
不動産屋の人からの相談で
行き場を無くした猫の事を
思い出しました。
その子はペット不可のマンションで飼われていた子。
一度、ベランダ伝いに隣の部屋へ脱走し
その時は隣の方がそのお宅に猫を戻したそうですが
2回目は、隣の方が管理会社に連絡。
ペット不可の物件は
守られなかった場合
ペットを手放すか
その部屋を退去しなければ
ならない規約があります。
管理会社の方が
飼い主宅へ行き
「この猫はお宅の猫ですか?」と尋ねると
「うちの猫ではありません」
飼い主はそう答えたそうです。
管理会社の人は
その行き場の無くなった猫を
どうしたらいいか困り
私達に相談してきました。
その間、丸2日間以上キャリーに
閉じ込めてられていたその子は
保護した後も、病院へ行く時
キャリーに入る度に
口呼吸をし
尋常じゃないくらい
よだれを垂らし
ウンチを漏らしました。
人間もそうであるように
猫だって
思い出したくもない恐怖や
不安がトラウマとして残り
フラッシュバック
することがあるんだと
その時実感しました。
そうだ….
多分源ニにとって
キャリーに入れられて
車に乗る事が怖いんだ。
以前同じ目に遭い
どこかに置き去りにされた事が
トラウマになっているんだ。
メンバーKはそう直感しました。
家に帰るとKに寄り添い
安心する源二の姿があります。
源二、大丈夫だからね。
もうあなたを2度と捨てたりしないよ。
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S
まいちゃん
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