先日「助けて下さい」というコメントがこのブログに寄せられました。
話を聞くと「ペットショップで買った血統書付のアメリカンショートヘアを
経済的な理由で飼えなくなったので、貰ってくれる人を探して欲しい」という相談でした。
すぐ写真を送ってもらったのですが、とても痩せていて、元気がなさそう?? 無表情??
覇気がない?? もしかして四六時中ケージ飼い??
たくさんの子を見てきましたが、野良ネコならいざ知らず
飼い猫でこんな寂しい表情の子を見たのは初めてかもしれません。
すぐ欲しい人が見つかり、翌日その子を引き取りに行きました。
キャリーごと受け取った時「2歳近いのにまるで子ネコみたいに軽いなぁ」と思いました。
家に帰り、キャリーから出し、そこで初めて実際のこの子を見て、言葉を失いました・・・
激ヤセ。
低い段差も降りられない。
顔が(頭が)上がらない。(ずっと下を向いている)
スラスラ歩けない。
もしかして目が見えない??
鳴かない。
水様便。
ご飯をあげると、まるで何日も食べなかったかのように、ガツガツむさぼるように食べます。
なにこれ~~~~!!!!!!!
もしかして・・・飼育放棄されてた???
翌日朝1番で病院へ。
体重を計ると1,7キロ。平均の半分しかありません。
動物病院の先生も驚くほどでした。
目が見えにくく足が動きにくくなる「FIP」という怖い病気があり
それに掛かると治療法がなく3か月以内で死ぬと言われていて
この子はその可能性が高いと言われました。
結局、詳しく調べる必要があり、検査入院する事に。。。。
もしそんな重い病気だったら・・・メンバーみんな、途方に暮れました。
この飼い主は私達を利用してアメショーを厄介払いしたのでしょうか??
もしそうでないとしても、このアメショーをこんな状態になるまで飼っていたのは事実です。
このアメショーの姿が、物語っています。
「助けて下さい!」は、飼い主ではなく、このアメショーの声だったのでは。。。。
飼い猫がすべて幸せだとは限らないと今回のケースで実感しました。
こんな飼われ方をされるなら野良ネコでいた方がマシかもしれません。
幸い詳しい検査の結果、FIPではなく
「飢餓状態」栄養失調からくる様々な症状だと分かりました。
段差が降りれないのは多分狭いケージに入れっぱなしのせいで?筋力が落ちたからだろうと。
野良ネコならいざ知らず、血統書付の飼い猫が飢餓状態なんて・・・
1週間はヒルズの療養食 id缶 のみ。
幸い食欲はすごくあったので、1日2缶完食。
この子を引き取り2週間経ちました。
フードはもりもり食べます。
体重は2.5キロに増えました。
前は背骨が浮き出て触るのも躊躇するほどでしたが、今は抱き心地が全然違うんですよ。
段差も飛び降りられる様になりました。
走る事も出来るようになりました。
猫じゃらしで遊ぶ様になりました。
日に日にネコらしく変わっていくアメちゃんです。
でも考えたら、こんなこと、猫なら当たり前の行動なんですけどね。
それよりなにより、一番嬉しいのは、表情が明るくなった事!!
表情が出てきた・・・と言った方が正しいかもしれません。
前は本当に無表情でしたから。
とっても可愛くなりました ☆☆
今回の事で1つ・・・不幸中の幸いだった事は
飼い主がこの子を、外に捨てなかった事。
保健所に持ち込まなかった事。
今回の事は、きっと神様が私達に巡り会わせてくれたんでしょう。
今度は「血統書」ではなく「この子自身」を大切に可愛がってくれる人にお届けしたいです。
アメちゃん、今度こそ幸せになるんだよ!
< 保護主さんからのラブレター >
つぶちゃん
個性的なマスクだったつぶ。
とっても忍耐強くて、優しいあなたは、猫達からも慕われていましたね。
やっと家族が決まったと思ったのに、1週間もしないうちに戻されてしまったとき
あなたに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
新しい環境に慣れようと、精一杯がんばっていたのにね。
でも、そんなあなたをじっと待ち続けてくれた人たちがいたね。
あなたが自分で自分の家族を選んだのかもしれないね。
蝶よ、花よ・・・と溺愛されているあなたの姿を見られることが今はとても嬉しいです。