5月、6月
春産まれの少し成長した子猫達が姿を現します。
車を停め見に行きます。
三毛の母猫と一緒にいたキジと白キジ。
いろんなものに興味を持つ2か月くらいの子2頭。
お母さんと一緒に幸せに暮らしているんだろうな。
玄関先、椅子に座ったおじいさんが
すずめやハトにパンをあげていました。
そこに群がる猫達。
さっき見た子猫とは違う子猫が走り回っていました。
子猫達はおじいさんが撒いたパンを食べている。
今どきの家が立ち並ぶ
集合住宅街の一画
角にあるそのお宅は
見るからにここに古くからあるのだとわかる。
私「可愛い猫ですね。
おじいさんの猫ですか?」
おじいさん「うちの猫はこの2匹だけで
後はみんなここに居ついてしまった子だよ。」
緑は多く、立体の車庫の上には
おじいさんの趣味であろう盆栽が並ぶ。
猫達は安全なその中で自由に過ごしていて
おじいさんに少しは馴れているようだった。
おじいさんの飼い猫だという白猫と三毛
この2頭は避妊手術済。
後の子達は勝手に居ついているだけで
自分のおうちの子ではない。
エサは白猫と三毛だけにあげているというおじいさん。
閉まりの悪い裏口の引き戸
部屋の中に猫のご飯が置いてありました。
部屋の中に猫のご飯が置いてありました。
きっとこれを他の猫達も食べているのではないだろうか?
私「苦情ないですか?」
おじいさん「向かいも隣も猫の糞尿に困ってるみたいだけど
猫が勝手にここに居ついてるだけだとみんなわかってるから。」
猫の被害対策をしている場所で猫が寝ている。
絶対迷惑に思っています。
私「子猫は何頭ですか?」
おじいさん「4匹、この子とこの子が母猫だよ。
この子はもう何匹も産んでいて
子猫欲しい人いたら連れてってほしいんだけどなぁ。」
グレー系サビ2頭
クリーム色っぽい子1頭
3頭みんなメス
おじいさんの飼い猫である白猫と三毛
5頭の成猫がここにはいました。
道路に出て来た私が見かけた親子
おじいさんは知らないと言いました。
私「子猫を連れて行ってもまた産んで
どんどん増えちゃうね。」
おじいさん「まだ子猫いたんだけどここで轢かれたよ。
毎年何匹もの子猫が轢かれてしまう。
子猫は飛び出すからなぁ。」
おじいさんの飼い猫である2頭の子達
1頭3万の避妊手術代がかかったという。
他の子達もやってあげたいけど
年金暮らしじゃなかなかやれない。
屋根の上で2頭の子猫にお乳をあげる母猫。
今はここで子育てをしながら幸せなんだと思います。
すでに8頭の子猫を保護している私。
行き場を無くした猫達の*愛夢*がやっと退院したところ。
詩音の通院も続いています。
TNRをしている場合ではありません。
だけど、だけどね、
私がどうしても引けなかったのは
この場所は*詩音*を保護した何軒か先のお宅だったから。
3月19日
あの日の苦しそうな詩音の姿が思い出されます。
あの日の苦しそうな詩音の姿が思い出されます。
3か月経ちました。
私「おじいさん、愛護価格で手術できる病院があるから
残りの子達も手術しよう。
私がやるから、おじいさん少しならお金出せる?」
そして始まったTNR。
まずは子猫の保護からです。
おじいさんのところにいる子猫は4頭。
私が最初に見かけた子猫2頭は
おじいさんも知らない子達だから
見つけるのは厳しいだろうな。
だけどここに何度も足を運び
その子達に会えたのは最初の日だけだったのに
捕獲日当日、現場に行って車から降りてすぐ
目の前にいた子達。。
道路に飛び出してきたキジと白キジでした。
ご近所の方に話を聞くと
裏の駐車場でよく走り回っていて
かわいそうでね。。と心配していました。
保護器を掛けます。
すぐに保護器に近づいていきました。
もう1頭はびっくりして逃げてしまう。
その後保護器に近づかなくなる子もいる。
2頭一緒に入ってほしい!!
残り保護器1台。
何とか子猫を保護したい。
思ったより大きい。
子猫単独では出てきませんが
母猫が一緒なら出て来ます。
おいしい匂いの缶詰で母猫を呼ぶ。
恐る恐る近づいてくる母猫と一緒に来た子猫は
警戒心よりおいしいご飯に夢中です。
缶詰をだんだんキャリーに近づけていって
キャリーに入ったところを捕獲。
子猫3頭保護し
この日は終了です。
ケージを1段づつ区切ります。
とりあえず捕獲時ご飯を食べるのを確認したので
駆虫薬を垂らします。
威嚇はするけれど何とか触ることはできました。
次の日。
キジは唾を吐くように怒り
手が飛んで来ます。
仕事に行って来るからね。
仕事後現場へ
またも捕獲にかかります。
今日は保護器1台。
母猫を捕獲したいところですが
クリーム色の母猫はもう1頭子猫がいるので
他の子を捕獲したい。
生き残った子供だと言う。
1歳未満のグレー系サビ♀捕獲。
写真ではわかりずらいですが
クリーム色の母猫と背中に乗っかる茶白の子猫。
母猫と子猫
一緒にいたいに決まっている。
たまらないです。
だけどね、それは今だけだから。。
何頭か産まれた子猫は1頭1頭いなくなり
次の子を身ごもったら
この子達は追いやられてしまいます。
子育てをしている母猫に次の子が宿る。
全く珍しい話ではありません。
まだまだ独り立ちできない子猫達が
親離れしなくてはいけない現実。
車に轢かれ、人から追われ
母猫からも見放されて行く。
明日さえわからない生活。
不幸な命
それはずっと繰り返される。
耳カットした子達が戻って来ました。
リリースしたこの日
ご近所さんは言いました。
「向こうの道にも子猫がいますよ。」
わかっていたことですが
力が抜ける瞬間を感じました。
おじいさんのおうちの子達だけを手術しても変わりません。
もう1本向こうの道も手前も
町内全頭やらなければそこでまた繁殖は繰り返される。
隣町も更に向こうも。
TNRって何だろうか?
最初に保護した子猫キジと白キジの母猫三毛は
結局見つけることができなかった。
この場所で三毛を捕獲。
Oさん「母猫はこの子ではないですか?」
こんな感じの色合いだったように思うけど
定かではありません。
ご近所の方の話から
この子が連れていた子猫の柄が違ったので
たぶん全く違う子だと思います。
この子の子猫はOさんが保護しました。
おじいさんのおうちのお庭にリリースした3頭。
おじいさんについて回るというこの子達。
増えなければ
この子達もおじいさんの飼い猫と一緒に大事にされます。
私の元に来た子達。
この子達を見るとそれが答えのような気がします。