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狂言のススメ

2009-05-19 | ART
近所の浄覚寺というお寺で茂山家の松本さんと茂山茂さんによる「狂言の出会い」という鑑賞会がありました。
今回の鑑賞会は市内にある芸術文化ホールの出張公演ということで開催されました。芸術文化ホールではいろいろな公演を開催されていますが、文化ホールではなくもっと身近で芸術文化にふれていただきたい問い言う趣旨で行われました。このようなパブリックなお寺で行われるとなるとなかなかホールまで行く機会がない人、近所の人などが集まりやすく、またホールの座席と違って周り人とコミュニケーションをとりやすくアットホームな空間となります。



狂言の面白さ・・・狂言はもともといわゆるお笑いですから役者の台詞や仕草からその情景を感じ取り笑いが起こります。台詞自体は現代語ではなく江戸時代頃の口語が使われていますが、聞いていればあんなことを言っているんじゃないかと大体わかります。
仕草から笑うといっても大掛かりな舞台装置があるわけでもなく、あるとすれば小さな小道具程度。行われる舞台も基本は能楽堂ですが今回のような寺院、公会堂、さまざまな場所で行われます。いずれもまっさらな舞台の上で役者が演じるのですが、台詞と仕草のみでその演じられている情景を見ている観客が想像するのですがそれぞれ思い描く情景は違うと思います。自分自身の世界でその場面を勝手に思い描く。その想像する、イメージするということが面白いのです。
今回行われた柿山伏という演目では柿の木が出てくるのですが、みなそれぞれイメージする柿の木は違うと思います。どのようか柿木をイメージするのかは、目で仕草を見て耳で聞きそこから自分自身で情景を自分の経験を基に想像する。その自分が想像した情景次第で面白さがいくらでも変わります。
狂言の面白さはストーリ以上に場面を自分自身であたかもそこに大掛かりなセットがあるがごとく勝手にイメージする。そんなある種自分勝手に情景が作れるところが魅力のような気がします。いずれにせよ、それも役者の技量にかかわってくるところでありますが・・・。


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