弘南鉄道弘南線「新里(にさと)駅」。
この冬、鰺ヶ沢町役場の裏手に展示されていた【SL48640】が、弘前の新里駅に移ってきました。
堂々たる佇まいは、鉄道ファンでなくとも「おっ!」と目を見張ることでしょう。
さて、この新里駅から歩いて3分ほどの場所に、江戸時代から続いているという伝統工芸を現代に受け継ぐ工房があります。
工房正面入口から見て左側の壁には、その伝統工芸の絵が描かれていました。
「おじゃまします。」
工房の扉をあけると、色鮮やかな作品の数々がお出迎えしてくれましたよ♪
弘前ねぷたまつりのお囃子を表現した土人形たちは、どれもみな楽しそうな表情をしています。
こちらは、工房の壁に描かれていた絵とそっくりな鳩、そして弘前を象徴する桜と弘前城のブローチ。
指の第一関節ほどの小さな小さな焼き物に、細かく色付けがされています。
これらは皆、職人の手作業によってひとつひとつ丁寧に仕上げられています。
紹介が遅れましたが、この焼き物は『下川原焼(したかわらやき)』といいます。
初代は、津軽藩士の家に次男として生まれた高谷金蔵。
津軽藩に抱えられ下川原で製陶に従事していたものの、冬場は作業ができないということで、その間、鳩笛や土製の人形類、玩具類の制作をするようになったのが始まりだそうです。
現在、下川原焼を継ぐのは7代目になる阿保正志さん。
先代に弟子入りし、下川原焼の道を歩むこと10年。
日々、試行錯誤しながら制作に励んでいるそうです。
そんな阿保さんは、携帯電話やインターネットを使わないアナログ派。
伝統工芸に携わり、デジタルの世界には染まらないライフスタイル。憧れです
さて、阿保さんの工房には、色とりどり多種多様の作品が並んでいました。
3月の節句人形や5月の武者人形など、初代から受け継がれてきたものから、縁起物の七福神まで。
展示品には先代の作品も含まれていますが、中には「えっ!これも下川原焼!?」というようなものもあったり・・・
作品たちを眺めていると、さながら博物館にいるような気分になります
金魚ねぷたや干支のストラップ、ブローチなどの小物から、土人形や仮面などの大きなものまで、実に種類が豊富です。
これだけバリエーションが多いと、やはり欲しくなるものもあれこれ出てきます
欲しいと思ったら、買うのが一番!そう、工房内の展示品は購入することができるんですね~
さて、ここでひとつクエスチョン。
これは一体何でしょう?
正解は・・・
鳩笛の型でした。
そして、その型を使って作った焼き物が、こちら ↓
吹いてみると、イイ音がします
この下川原焼の鳩笛に自分の手で絵を入れることが、今回の体験♪
この鳩笛は昔から作られ続けているもので、下川原焼の中で最もポピュラーであるといっても過言ではありません。
絵付けの配色は2パターンですが、型にはまらない自分好みの作品に仕上げることもできますよ。
さて、集中すること1時間強・・・ MY鳩笛が完成しました
グラデーションを入れるなどのちょっとした工夫で、オリジナルとはかなり違った雰囲気に。
奥はオリジナルに忠実な作品で、手前は変化を加えた作品。
どちらも、個人的に満足のいく作品に仕上がりました♪
一息ついて、ふと時計を見ると、2時間以上もおじゃましていました
(※画像クリック)
・・・!?
よく見ると、こちらも下川原焼じゃないですか
雪国の風景を彷彿とさせる真っ白な焼き物に、鮮やかな色彩が映える青森の伝統工芸、『下川原焼』。
この冬、あなただけの“MY下川原焼鳩笛”をつくってみませんか?
§下川原焼(阿保正志さんの工房)§
■住所 青森県弘前市大字新里字上樋田85-2
■TEL 0172-27-3766
■体験可能期間 通年(※要問合せ)
■体験可能時間 9:00~15:00(※要問合せ)
■体験料 ¥1000(鳩笛)
■最寄駅 新里駅(弘南鉄道弘南線)/ 駅から徒歩約3分
■鳩笛寮HP http://www.hatobue.com/
by ヴァ♪