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田園の中に眠る“浪岡北畠氏一族”

2011-12-27 18:15:12 | 日記

墓好き武将好きUJです


青森市の浪岡という場所にはかつて、浪岡北畠氏の居城でもある浪岡城がありました。
浪岡北畠氏は南北朝時代に活躍した村上源氏の流れを汲む陸奥国司・北畠顕家の末裔だと伝えられ、
この浪岡城は、4代目子孫・北畠顕義により応仁の乱(1467~77年)の頃築城されたという中世の平城です。
“浪岡御所・北の御所” と呼ばれたほどの大変広大な城だったそうです。

1977年以降の発掘調査のち現在は国史跡・浪岡城跡地として整備され、
史跡公園として誰でも気軽に散策できるようになっています。

ちなみに・・・。
この浪岡城跡には大きな桜の木が建ち並び、
満開の時には、その素晴らしい光景に思わず圧倒されます。
隠れた桜の名所 とも言われているそうですよ。


けれどここはかつて戦場でもあり、歴史上多くの人々が亡くなった場所でもあります。
そんな長い長い “過去の歴史” の上に、今は美しい桜が咲いて花見客が訪れる。
ふとそんなことを考えれば何だかちょっと複雑なものです
過去で何が起きようとも、時間だけは流れていくんですよねぇ。
“時の流れ” というのは不思議です


その浪岡城を築城し居城とした浪岡北畠氏。
その一族の墓、だと言われている場所があります。それはこんなところの一角。

田園の中を真っ直ぐに伸びる見通しの良い一本道。
見渡せば周りは一面田んぼです ここを走っていると・・・。


標識が見えてきました 思わず見落としてしまいそうな小さな看板。
 

お墓は、この道路から少し入った田んぼの中
 
農道の先に見える生け垣で囲まれた場所、その中にありました。


芝生が敷かれたスペースの一角、更に、囲ってあるその場所が・・・。


伝北畠家の墓(北畠守親の墓)


北畠守親
北畠顕信の次男。父・顕信のあとを次いで陸奥国司となる。
陸奥国司となった守親は
「浪岡御所」四代・北畠顕義が幼少であったため、
その後見役として浪岡に入り川原に御所を構え “川原御所” を称したとされるが、
一説には、その守親が “浪岡御所の祖(浪岡北畠氏)” だともされている。


ちなみに・・・。
守親の祖父にあたる
北畠親房は、後醍醐天皇近臣で南北朝時代の公家。
南朝の正当性を述べた歴史書『神皇正統記(じんのうしょうとうき)の著者としても名高い人物。

守親の父親である北畠顕信は、
親房の二男で南北朝時代の公卿・武将。
暦応元年・延元3年には兄である
北畠顕家の西上に際し副将軍として従軍、各地転戦。
のち従三位・近衛中将・陸奥介・鎮守府将軍に任ぜられ、
暦応3年・興国元年春、陸奥へ下向し父である親房の東国経営を補佐、
のち吉野へ帰還し右大臣に任ぜられる。

南北朝時代、後醍醐天皇の率いる南朝の中心的存在であった北畠顕家が、
鎮守府将軍として奥州に下向した。
その後、その子孫が南部氏の庇護を受けて浪岡の地に入部したと伝えられる。


ちなみにその、鎮守将軍として軍勢を率いた北畠頼家は、享年21の若武者。
戦に負け21歳という若さで散って行った武将のことを思うと胸が痛みます



さて道の反対側にもう一つのお墓があります。
こちらも、ご覧の通り一面が田んぼ。


その田んぼに囲まれた場所。
同じく農道を進んだ先には、まさしく “何かがありそう!” な生け垣
 

こちらも囲みの中にお墓はありました。
当時を生きた人が、この下に眠っているのかと思うとものすごく感慨深い。



北畠累代の墓 五輪塔跡です。


やっぱり歴史っていいですねぇ
この人がどんな人物だったのだろう?・・・とか、
どんな生き方をし、どんな最後を迎えたんだろうか?・・・とか、
お墓の前でそんなことを考え想像し調べると、心底ワクワクします(笑)

タイムスリップでも出来無い限り決して会えない人たちです。
今とは違う時代を生きた人の証がこのお墓でもある、ということですね

 
近くにいながらも、こうして訪れてみなければ知らなかった浪岡の歴史の一部。
知れば知るほど奥深~い “浪岡北畠氏” の歴史に、
少しだけ触れることが出来たような気がします。なんて


お墓から見上げた夕方の空
この曇り空、妙な雰囲気があっておどろおどろしい(?)でしょ?
時代が進んでも空だけは当時と変わらず。
戦国武将たちもきっとこんな空を眺めて戦ったり喜んだり悲しんだり、
色んなこと思って生きていたんですかねぇ


 “中世・浪岡” の深~い歴史を感じてみませんか?
北畠累代の墓
所在地/青森市浪岡大字北中野字五倫75-2
伝北畠家の墓(北畠守親の墓)
所在地/青森市浪岡大字北中野字村元153-4

青森市中世の館
★浪岡城跡から発掘された貴重な品々を展示しています
住所/青森市浪岡大字浪岡字岡田43
電話/0172-62-1020
開館時間/9時~17時(展示室は16時まで)
※毎週月曜日・毎月第3日曜日(ただし祝日の場合はその翌日)、年末年始は休館
料金/大人200(100)円、高校生100(50)円、小中学生無料 ※( )内は20名以上の団体料金
浪岡城跡(案内所)
住所/青森市浪岡大字浪岡字五所14-1
電話/0172-62-0363
開館時間/9時~16時
注:浪岡城跡案内所は12月1日~翌年3月31日まで閉館

詳細はこちらで
http://www.city.aomori.aomori.jp/view.rbz?cd=2491 


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