スウィングガールズを観てきました

これはいい！！面白い！！まさにスウィングしました♪

ある程度の予想はして映画館に行きました。予告編も見てたし、
「ウォーターボーイズ」の矢口監督が撮っているということもあって、良い意味
で、"楽しいB級映画"かなと。スミマセン、なめてました。見始めたら面白くて、
いっぱい不自然なシーンがあるのに最後のエンドロールを見終わって最初に思った
のが、"僕もスウィングしちゃった"です。さすが「楽しくなければTVじゃない」の
フジテレビ？（あんまし関係ないか）それにしてもプロの吹き替えなしというのは
「ウォーターボーイズ」と同様すごいです。女優でミュージシャンじゃないのに、
颯爽とジャズ奏でているのが、かっこいい！！

＜音楽映画で面白かったので濃い目にストーリー紹介、９５％ネタばれ（笑）＞
話の舞台は、東北のある地方の高校（想定は山形県米沢市だそうです）夏休みの
補習の真っ最中。補習受けなきゃならないくらいだから、みんな優等生なわけは
ない。ほとんど授業を聞いてない。学校の吹奏楽部は野球部の応援に出かける。
吹奏楽部のお弁当が遅れて学校に来たので、それを口実に数学のクラス（なぜか
全員女子）のみんなで電車で届けることに。途中１個みんなで食べちゃったり
して、結局乗り過ごしてしまう。田舎なので当然すぐには電車は来ない。という
ことで、”スタンド・バイ・ミー状態”で歩く、そして電車にひかれそうになる。
まさにお約束なシーン。そこでお弁当が田んぼにポチャ。気にせず、吹奏楽部に
届ける。そして当然１個足らない。ということで冴えないシンバルの男子１年生
の中村が食べられず。そして当然のように全員食あたり。次の試合の応援に
困った彼の呼びかけで、補習をさぼってヤバイ弁当を届けた１３人とリコーダー
しか吹けない真面目な子と真逆なパンクロックなギターとベースの二人組で、
計１７人が集まった。吹奏楽オケは編成的にムリなので、ビックバンドジャズを
やることになる。全員未経験者なので最初は当然音など出ず、プーぅと空気音。
そこでランニングなどで基礎体力作りから始めたところ、なんとか音は出るよう
になった。そして音階へ。みんなで合わせた曲は全然ジャズとしてはダメだけど
最初は文句ばっかりだった”女子１６楽坊”も音を出す楽しさは、みんな分かって
きた。そこに正規の吹奏楽部が復活してきて、彼女らは不要に。粋がって「辞め
られてよかった」というが、校舎を出たら、涙が。。。
１７人は再度音楽をやるため、スーパーでバイトをしたり、５人がクビになって
しまったり、その５人で山に勝手に松茸取りに入ったらイノシシに追いかけられ
たり、結局１２人の脱落者を出すが、念願の楽器を手にする。しかし買ったのは
中古楽器、演奏する前に次々壊れていく。パンクな二人組の前に組んでいた
兄弟デュオに修理を頼もうと彼らの勤めている鉄工所に訪ねて、聞くに耐えない
イタイ歌詞の曲を聞く代わりになおしてもらう。そして公園で再開した練習も
近所迷惑と避難をあびて、ある時はカラオケボックスで（う、せまっ笑）、また
ある時はお店の前で、撤収準備していたら、遠くで真面目なトロンボーンの関口
にアドバイスしているおっさんが。みんなで追いかけて、たどり着いた家をのぞ
いたら、そこにはブランデー片手にジャズを流して、ふとサックスをかっこよく
かまえている数学の小澤先生が。５人は早速教えてもらうことに。実はサックス
演奏はできなく、町の音楽教室で小学生にバカにされている先生はそこで習った
アドバイスを生徒に。あとジャズの魂を教えていく。ジャズのリズムを町の
信号機に流れる視覚障害者用メロディ”故郷の空”で見つけた５人は、そこからは
聞く音すべてがジャズに。かなり上達した５人がクビになったスーパーで演奏
するのを見て、脱落した１２人も初心に返り、ブランドバックや田崎真珠を
売って新品楽器をもって”メイク・ハー・マイン”の曲でビックバンド復活。
東北学生音楽祭に出場することになったスウィングガールズ（＆ア・ボーイ）は
雪で真っ白な学校屋上で出場用の曲”イン・ザ・ムード”をビデオに撮って応募
する。音楽祭当日、電車が雪で止まるなどのトラブルもあったが、なんとか間に
合う。そして結局トリをつとめることに。ビックバンド”スウィングガールズ”の
演奏が”ムーンライト・セレナーデ”から始まる。
＜ここまでが、濃いぃストーリー紹介です。＞

かなりたっぷり書いたけど、まだあと５％くらい書いてないですし、そもそも
音楽映画は映画館に行って聞いてなんぼなので、まあ許してください。個人的に
好きなのは、山に松茸取りにいってイノシシに追いかけられるシーン。ちょっと
変わってます。動かない。よく見るとピクピクと動いているけど、動いてない
ように演じている。きっとイノシシはハリボテなので、ある意味うまい作戦だな
と思って見ていた。あと、みんな山形弁なのが、いい。吹奏楽部の顧問役の
白石美帆さんも当然なまってます。なんか新鮮でイイぃ～。あと風景もまさに
"のどかな田舎"で、冬は一面真っ白でキレイでした。
この作品、"お約束"はしっかりやってくれるので、僕的には大満足でした
（線路を歩くと電車が来たりや、雪道を走るとコケたりなどなど）
あと、登場人物の名前があまり出てこないので、頭に残らないんですよね。
パンフレットを見て、あーそういう名前だったんだと。そしてそのパンフ
なんですが、よくありがちな「パンフは映画興行のマーケティング範囲外です」
と明示しているかのような、よくある大きさではなく、ちょっと小さめの
レコードのようになってます。ひさびさに形で凝ったパンフです。
”パンフも含めてスウィングガールズですよ”という感じで好印象です。
ただ保管がちと面倒かな？マトリックスやX-MENの用に、でかいのも
困るし、恋愛寫真やサウスパークのようにちっちゃいのも保管には困る。
普通の大きさでは面白みがない。うーん。。。どっちもどっちか。
この映画のサントラは借りてこよっと。１枚でジャズの名曲がぎっしり♪

アルトサックスの鈴木友子役、上野樹里さんは自由奔放な感じでよかった。
自宅で寝そべりながら鼻くそをほじったり、”電話に出ろ”と父親に孫の手で
ケツをたたかれたり（笑）日常で、あるあるそういうシーンって思いました。
トランペットの斉藤良江役、貫地谷しほりさんは、この作品で初めて見ました。
上映中はSPEEDの今井絵里子ちゃんが、ぷっくりした感じだなと思いました。
けっこう前のTBSのドラマ「L・I・V・E」で今井絵里子ちゃんがまさに吹奏楽
やってましたし。でもパンフを見るとデビュー当時の浜崎あゆみに似ている気が
してきました。うーん、（ルックスは）不思議な感じの女優さんです。
トロンボーンの関口香織役、本仮屋ユイカさんは、この前まで「世界の中心で
愛をさけぶ」を見ていたのですが、こっちでは口数の少ない真面目な生徒で、
こういう眼鏡姿もなかなか（^^;;
ドラムスの田中直美役、豊島由佳梨さんは。。。とにかくキャラ濃いなぁ。
ピアノで黒１点の中村拓雄役、平岡祐太くんは、女子大勢の中での男ひとりを
よく演じてます。がんばれ！！男子と共感しながら観てました。

ちょい役で意外に名優が多く出ていました。勉強しまっせ♪の徳井優さん、
「ホテルビーナス」に出ていた田中要次さん、TBSの「ハンドク」でオーベンを
やっていた佐藤二朗さん、西田尚美さん、小日向文世さん、渡辺えり子さん。
そして、なんとあの谷啓さんが音楽教室のジャズの先生としてトロンボーンを
吹いてます。なつかしの○○みたいな番組で名トロンボーン奏者だったのを見た
ことがあったのですが。あと名優ではなく、見ていてびっくりしたのが、なんと
岩佐真悠子ちゃんが出てました。ネット上では”やさぐれアイドル”として
すっかり人気者ですが、岩佐真悠子って誰？という人は、以前書いたエントリーに
画像も合わせてのせていますので、ご参照ください。やっぱりセーラー服が
似合っている。周りの子より輝いて見えました（爆）

ジャズが大好きな数学教師の小澤役には竹中直人さんが、「ウォーターボーイズ」
に続いて矢口監督作品出演ですね。でも役柄を見ていると「ジャズはスウィング」
とアツく語って、サックスを手にしているわりには、基礎が出来てなく一人よがり
で、音楽教室でもバカされている点など、前作のイルカにのって男子にシンクロを
教えていた水族館のおじさんより、「Shall we ダンス？」の青木さんのほうが感じ
が似ているなぁと思って観ていました。キングオブラテンのドニー・バーンズの
マネをしてたり、ダンスについてアツーく、杉山さん（役所広司さん）に語って
いたり、一人よがりなダンスで、パートナーに嫌われたりと”う～ん似ている”
と思っちゃいました。

すべての人間は２種類に分けられる。スウィングする者としない者だ！

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